「初めまして、僕はアレン・ウォーカーと申します」
 にっこりと微笑んで僕はそう名乗った。
 
 …警戒されたままでは…話にならない。
 
 …僕は二人の『意志(きもち)』を『大切』にしたい…そして二人を出来るなら助けたい…
 そう思ったから…だから僕は…
 「時間がないので手短に…僕と一緒に来ませんか?」
 そう『二人』に告げた。


 …ディスティニー…
           ―マテール編―
                    ―37―


 「…私の心臓が欲しいのか…?…」
 手短に告げた僕の『申し出』に老人(グゾルさん)の方が眉を顰めてそう問い掛けてくる。
 それに対し…僕は軽く左右に首を振り…
 「…違います…僕はイノセンスが欲しくてここに来た訳じゃない…ただ…500年動き続けてるという『人形』を見に来たんです」
 そう言って僕がそもそも『マテール(ここ)』に来た『目的』を告げる。

 …ただ…『人形』を見たかった。それだけで『イノセンス(『彼女』の『心臓』)』が欲しくて来たわけでは無いと…

 ―その僕の『意志』を伝えて…

 「…だから…嘘は吐かなくて良いですよ、おじいさん」
 そしてにっこりと笑い掛けてそう言った。
 
                                       ―続く―

 ―あとがき―
 どうも皆様RINです。
 久し振りなのに何故か短いです…申し訳ないです<(_ _)>

                             ―それではまたの機会に―RIN―