―ホッホッホッv  
 アレン・ウォーカー…クロス・マリアン…そしてもしかしたらハートかも知れないお嬢さンv
 なんとまとめて面倒ごとが解決しそうですネェ?v
 …仮にあの中にハートがいなかったとしてモvあの1番厄介な男を殺せるのはやはり大きイv
 …それニvアレン・ウォーカーv…あそこまで強力に育った『闇』を手に入れられるとハv…正直…三年前には考えもしませんでしタv
 …色々…利用価値がありそうでスv…
 ―ニィ
 …嬉しい誤算ですネェv…


 
―ミッシング・チャイルドの行方―
                ―1―
 


 「おっかえりーvどうしたのーv千年公?v嬉しそうだねぇ〜v」
 そう言ってロードが近付いてくる…
 「アラvロードvエエvとても嬉しいことがもうすぐあるのですヨv」
 …そう…とても嬉しいことガv…
 「あれ?千年公?顔に血が付いてるよ?」
 …血?ああ…そう言えば…アレン・ウォーカーが斬りかかってきた時に…
 …あの時は驚きましたネv…しかし何故アレン・ウォーカーがあの『剣』ヲv…
 そう考えながら血を無造作に拭い掛けて…フッとあることに気付く…
 …それは…微弱ながら…『その血』から感じ取ることの出来る、ある『特有』の『気配』…
 …まさカッ!?v
 その『気配』を感じ取り伯爵は瞠目する。
 …これはアレン・ウォーカーの『血』…ですがこの『血』からは確かニv…
 !!v
 …それにそう言えば…アレン・ウォーカーは『我輩』の『剣』ヲv…
 …『我輩』と『同じ力』を使い得る!?v…そんな『可能性』があるのハ!?v…
 「…ロード…アレン・ウォーカーが我輩の剣を持っていましタv…」
 …『ノア』直系の『ノーブル』だケv…それも相当『力』のある者だけでスv…
 …しかし…アレン・ウォーカーはエクソシスト…『ノーブル』の『特徴』も持たぬただの『人間』…あの髪は養父をアクマにしたショックで色素(イロ)が抜け落ちただケv…ずっとそう思っていましたガv…
 …ですがv…
 …微弱すぎテv注意しなければ気付けませんガv…この『血』から感じるのは紛れもなく『ノーブル』の『ソレ』v…
 …しかし…まさカッ!?v…そんなことガッ!?v
 「!あっ!それぇ?うん!僕もびっくりしたんだ〜!なんでか一瞬だけアレンが千年公に見えたし…」
 …我輩に見えタ!?v
 …これハv…どうやら決まりですネv…
 「それは本当ですカ!?vロード!?v」
 …なんと言うことカv
 …まさか…こんな形で見付けることが出来るとハv…
 「えっ…でも一瞬だけだから千年公気を悪くしないでねv」
 …もし我輩の考えが当たりであるならバv…
 …アレン・ウォーカーの『力』は恐らクv…
 「…気を悪くなんかしたりしませんヨvロードv」
 心配するロードに我輩はにっこり笑いかける。

 …そう…気を悪くなんかしなイv…
 …『奏者』である『ロード』が『我輩』を…恐らく正しくは『アレン・ウォーカー』の『内』に『視た』…
 …そして…『我輩』の『剣』にこの『血』v…

 …『もしも』我輩の考えが正しければ…アレン・ウォーカーハv…

 …フフフv…何故vいままでその可能性を疑わなかったのカ?v…

 …まったクv…先入観とは厄介なモノですネェ?v…

                                            ―続く―