…予感はあった…
 …もう随分と前から…
 …だから何時まで現在の生活を続けられるんだろうと思っていた…
 …何時か終わりが来る事は解っていた…
 …それでも出来ればと思っていた…
 …けれど…やっぱり終わりはやって来る…

 …そして…

 …久し振りに現れたゼロスのその言葉に、あたしは旅の終わりを確信した…

 
 赤き存在(もの)達のローカス―7―


 「…ゼロス…部屋に入ったら結界を張って…」
 部屋の前まで来た時あたしはポツリとそう言った…
 …声は震えていたかもしれない…
 「結界ですか?何故…」
 「良いからっ!!」
 あたしの様子に疑問を抱いたのだろうゼロスは…しかしあたしの剣幕に圧される形で口を閉ざし、慌てて結界を張ってあたしに向き直る…
 …その様子は何かまだ物問たげではあったけれど…
 あたしはそんなゼロスを無視していきなりゼロスに言った…
 『…カタートに連れて行きなさい…』と…

                              ―続く―