「…呂の邑が人狩りに…」
 「…子牙様は未だに行方が知れないって…」
 「…公主様は…」

 
―碧の行く末― 〜5〜

 口差が無い者達が何を言っていても、私は信じない…
 私は待っている、あの方が帰って来られるのを…
 …喩えそれが…あの方の意に反する事だとしても…

 …夢を見る…繰り返し…
 …あの方の事を…
 …様々な…幸せだった頃の夢を…

 …皆が私に言う…
 …もう忘れろと…
 …もう諦めろと…

 …夢の中ではあの方までが…
 …忘れて幸せになれと言う…