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 …日が陰り始めた木ノ葉の里…
 …火影の執務室で綱手は一人の忍の帰りを待ち侘びていた…
 
 「只今戻りました火影様」
 そう言ったのは黒衣を纏い薄紅の狐面を着けた幼い姿の一人の暗部…
 「お前にしては遅かったね、何かあったのかい?」
 …綱手はこの『子供』の帰りを待ち侘びていた…
 「…途中でアンコとアスマに会った…」
 「…成る程ね…アスマはともかく、アンコに会ったんじゃ直ぐには離してくれないか…あの二人と会ったのは久し振りだったんだろう?」
 ぽそりと呟いた『子供』の言葉に、微かに笑みを浮かべ綱手は問い掛ける…
 「…アスマが3日で…アンコが5日…だったと思う…」
 綱手の問いに『子供』はここ数日の出来事を思い返しながら答える。
 …久し振りって言う程の日数じゃ無い様な…等と内心では思いながら…
 「…それで火影様、これが例のデータです、巻物はこれに…」
 そう言って火影の机の上に懐から取り出した小さな小箱と数巻の巻物を置いた。
 「…確かに…いつもながらお前は凄いね、所でそろそろお前の顔を見せてくれないかい」
 綱手は机上に置かれたそれらを確かめると、笑みを浮かべてそう言った。
 綱手のその言葉に無言で『子供』は狐の面と黒衣のフードを取ると、その下から出てきたのは輝く金糸に碧い瞳と大人びた表情(かお)の『子供』…
 その『子供』の姿に綱手は嬉しそうに微笑みを浮かべ…
 「お帰りナルトご苦労だったね、お前の暗部任務今日の予定分はこれで終わりだよ」
 そう言った綱手の言葉にナルトも笑みを浮かべ…
 「ただいま、ばあちゃん、そっか今日はこれで終わりか…ふーん…確か明日は下忍も暗部も予定はなかったよね」
 …とそう確認を取る。
 …多忙を極める凄腕暗部であるナルトの予定は刻一刻と変動するからである…
 「ああ、現在の所変わってないよ、どうしたんだい?アンコと酒でも呑む約束をしたのかい?」
 「いや、それなら待機所で溜まっている実務でもしようかと思って…」
 手元の書類を一瞥し、すぐにナルトに視線を戻して言った綱手の言葉にナルトはそう答える。
 「…ハア…まったく真面目なヤツだね…でもまあそう言う事なら此処に泊まっていったらどうだい?待機所より此処にいる方が手っ取り早いだろう?」
 ナルトの答えに嘆息してそう言う綱手の言葉に、ナルトは一瞬だけ微かに口端を上げ…
 「…うーん…そうだな…まあシズネねえちゃんからも頼まれてるし…やっぱり此処に泊まろうか」
 …暫し考え込む様な様子で腕を組んでそう言った…
 …そのナルトの言葉に綱手は顔色を変え、椅子を跳ね飛ばし、立ち上がり…
 「ちょっと待ちな!ナルト!それはどう言うことだい!」
 …そう言ってナルトに詰め寄る。
 「うん?そろそろばあちゃん限界だろうから、時々ばあちゃんの相手して、ばあちゃんが逃げない様に見張っていて欲しいって言われたんだよ」
 詰め寄ってくる綱手に、ナルトはニヤと口唇を上げて笑みを浮かべてそう言うと…
 「ばあちゃん自分で泊まれって言ったんだから取り消し無しだよ」
 ニッコリと微笑んでそう付け足し…
 …ナルトの言葉に綱手はハメられたと歯噛みした…


 
ゆうぎ(ゲーム)の始まり―中編―


 ―深夜1時・火影の執務室…
 …この部屋でその部屋の主である、五代目火影・綱手は、黒い着物を着たナルトに見張られる様な形で…(…否実際見張られているのだが…)席に着き執務に就いていた…
 …執務室の様子は綱手の執務机とその周辺、そしてその前の床に胡座を掻いて座り、綱手を見張りながら己の仕事をするナルトの周辺一帯が書類や巻物・書物で一杯の状態になっていた…

 「…うん?…ナルト、これの関連の書類とデータは何処だい?」
 不意に書類に目を通していた綱手がナルトにそう言ってある一枚の書類を見せる…
 「…ああ…それは…確か…机の一番右端にさっき置いた書類と巻物がそうだけど…」
 そう言って机の上を一瞥し親指で示すと…
 「関連データの方は夕方に渡した小箱の中の俺特製の忍識札がそれのデータだよ」
 そう付け加えた…
 「…ああ、このカードかい…でも…これじゃあちょっと…無理があるね…」
 そう言って綱手は机の端に置かれていた小箱を手にすると、書類で一杯の机の上を見て僅かに嘆息を吐き…
 「…ナルト!私もそっちでやるからそこら辺片付けて、あんたもちょっと手伝っておくれ!」
 そう言って綱手は机の上の関係書類を纏め始め…
 …その様子にナルトは…
 「…解った…」と言って小さく嘆息を吐き…
 …自分の周りの書類を片付け始めた… 


 「…ほ…火影様…なにやってんすか…」
 執務室の扉を開けて暫しボーゼンとしていたシカマルは、しかしすぐに気を取り直してそう五代目火影たる綱手へと訊ねた。
 「ああ!任務終わったのかい?ちょっと待ちな!今大事な所なんだ!」
 「あっ!シカマルだってば!シカマルも任務だってば?」
 シカマルの言葉に、綱手とナルトが顔を上げてそれぞれが口々にそう言った…
 

 「…4枚チェンジ…」
 パサッと言う音を立てて綱手が放った何かのカードは執務室の床へと落ちた…
 「ばあちゃん、そんなに交換して大丈夫ってば?今ならまだ取り消してもいいってばよ?」
 「うるさいね…いいんだよこれで!今度こそ負けないよ!」
 4枚のカードを手放す綱手に、悪戯っぽい笑みを浮かべてナルトが言うその言葉に、ピクリと綱手は片方の眉を顰めてそう言い返す。
 そして手放したカードの替わりに、目の前…綱手とナルトが向かい合うその間の床…先程綱手が放った4枚のカードのすぐ横においてあるカードの山から綱手は新たに4枚のカードを取る。
 「…ふ~ん…じゃあ次はオレの番だってばよ!」
 そう元気良くナルトは言うと、ジッと自分の手元の5枚のカードをそれぞれ見て…
 「…う~ん…それじゃあ…オレは…3枚…3枚チェンジだってばよ!!」
 …暫しの間手元のカードを見ながら、うんうん唸っていたかと思えば…
 …そう言って3枚のカードを床の上、綱手が放ったカードの上へと放り投げた。
 「…なんだい、お前だって3枚も変えて…いいのかい?今ならまだ間に合うよ?」
 3枚のカードを手放したナルトに今度は綱手が挑発する様に言う。
 「へへ~ん!オレってば何の問題も無いってばよ!ばあちゃんこそ止めるなら今の内だってばよ!」
 そう言いながらナルトもまたカードの山から3枚のカードを取る。
 「ふふ…言ってなよ…今日の私はいつもとは違うよ!あんたこそ止めるなら今の内だよ!」
 「それはこっちのセリフだってばよ!ぜってーオレが勝つってばよ!」
 ニヤリと笑みを浮かべて自信たっぷり言う綱手の言葉に、ナルトも負けじと言い返す。

 「…ふん…じゃあそろそろ勝負といくかい?後悔すんじゃないよ!」
 「だからそれはそっちこそだってばよ!」

 ―そうして二人は勝負に入った!
 
 「…それじゃあ!私から!ストレートフラッシュだ!どうだいナルト驚いたかい!」
 そう言って綱手が床に5枚のカードを凄まじいスピードで並べる。
 床に並べられたのは確かにクラブのストレートフラッシュ…
 …これより上の役を出すのは…確かに難しい…だが…
 「…残念だってばね…ばあちゃん…」
 ニッと笑ってナルトは手元の自分の5枚のカードを床に置くと…
 「ヤッパオレの勝ちだってばよv」
 にっこり笑ってそう言った。
 「…ロ…ロイヤルストレートフラッシュ…」
 ナルトが床に置いたのはダイヤのロイヤルストレートフラッシュ…
 「…な…なんだってここでロイヤルストレートフラッシュなんて物がくるんだい!ナルトあんたいかさましたろっ!!」
 そう言って…否…叫んで綱手は身を乗り出す。
 「オレってばいかさまなんてしてないってばよ!それよりオレの勝ち!約束だってばよ!」
 右腕を勢いよく上げてナルトがそう主張する。
 「…ふう…仕方ないね…約束は約束だ…でも…取り敢えずそれは後だ…どうやら仕事みたいだからね」
 微かに嘆息を吐き、笑みを浮かべナルトの頭を撫でつつそう言うと、執務室の入り口の所で報告書片手に立ち尽くすシカマルに視線を向けた…


 ―執務室の扉を開け中に入ろうとしてオレは自分の目を疑った…
 …何故なら其処ではオレのアカデミーでの同期でオレと同じイケテネー派で(…だと中忍試験本戦までずっと思っていた…)ドベで下忍のうずまきナルトが見慣れない黒い着物を着て…(…黒いTシャツを着ている所は見たことあるが、着物を着ているのなんて初めて見た…)真剣そうな表情(かお)でカード5枚を持って、五代目・火影と床の上に向かい合って座って…

 …この忙しい時期に遊んでいたから…


 ………


 …カードチェンジにストレートフラッシュにロイヤルストレートフラッシュ…
 …ナルト…何でお前がこんな時間(…執務室に置かれている時計を見れば深夜1時を過ぎていた…)に火影邸・執務室(こんな処)で火影様相手にポーカーなんかやってんだ?
 …しかもとんでもねぇ役で勝ってるし…
 …て言うか『約束』ってなんだよ!?
 何か賭けてたのか!幾ら五代目が賭け事好きだからって執務中に下忍を相手に賭け事か!?
 それにナルトのヤツ、なんで此処にいるんだ?
 『オレも任務か?』って聞いてきたって事は…もしかしてあいつも任務だったのか?こんな夜中まで?
 …確かに現在の里の状況は普通じゃねぇけど…
 …でも下忍のあいつは報告なんかはしないだろうし?
 …カカシ上忍の報告にくっついて来て、そのままあいつだけ残ったのか?
 五代目とポーカーする為に?
 こんな時間に?
 こんな時期に?

 …まあ…他のヤツならともかくナルト(こいつ)だからなあ…

 …でも…

 …本気でナルト(こいつ)よく分かんねぇ…

 …なんかやたら若い癖に偉そうな見慣れない女と一緒にいるかと思えば、そいつが五代目だって言うし…
 (…後で聞いた話じゃ五代目を連れてきたのはナルトだって言うし…)
 …そういや三代目ともやたら親しげだったし、他にも結構お偉いさんと親しげだったよな…
 …まああいつが孤児でガキの頃三代目の屋敷で育てられたって話は昔あいつから聞いた事があるから、その関係なんだろうって思ってたが…

 …でも…
 
 …やっぱこいつなんか他にもあるんじゃねぇの?

 …そんなことを思いながら…オレは五代目に任務の報告書を提出し…
 「…んじゃ…失礼します…」
 そう五代目に言ってそれからナルトの傍まで行って…
 「…ナルト…なんでお前こんな時間にこんなトコでポーカーなんてしてんだ?」
 そう聞くと…ナルトはにぱっと笑って…
 「ふふ~ん!よっくぞ聞いてくれたってばよ!オレってば特別任務だってばよ!」
 …胸を張って誇らしげにそう言った。
 「…へ?…任務?…でもお前遊んでたじゃん…」
 床に散りばめられたトランプとナルトを交互に見て、ナルトを指さしそう言うと…
 「綱手のばあちゃん、休憩中だったてばよ!オレってば、ばあちゃんが抜け出さない様にちょっと見張ってて欲しいってシズネねえちゃんに頼まれたんだってばよ!」
 そう言ってナルトはえっへんと腕を組み…
 「オレってば!明日は任務休みだってばよ!だから今日はここに泊まるんだってばよ!この着物は着替えに借りたんだってばよ!」
 嬉しそうに満面の笑みを浮かべて続ける…
 「…はあ…ナルト…それ…明日じゃなくて…もう今日じゃねぇの?」
 満面の笑みを浮かべて言うナルトに嘆息を吐きオレが言うと…
 「…あっ!そうだってば!もう今日だってば!」
 と言い、えへへとだらしない間の抜けた様な笑みを漏らす…
 …その様子は昔から知っているドベのナルト以外の何者でも無いのだが…
 …少しだけ何かが引っ掛かっている…そんな感じがする…
 …何だろう…何か違和感がある様な…何が気になるんだろう…
 …そんな事をオレが考えていると…
 「あっ!そうだってば!イイコト考えついたってば!」
 不意にそうナルトが叫んで…
 「シカマル!メシ食ったってば?腹減ってないってば?」
 ハア?こいつは突然何言い出すんだ?こんな時間にメシって…そりゃさっきまで任務してたから簡易食位しか食ってないし…まあ…腹も減ってはいるけど…
 「…まあ減ってるけど…お前突然何言い出すんだよ…メンドクせえ…」
 「もうすぐ夜食の時間だってばよ!シカマルも一緒に泊まって、そんで一緒に食うってばよ!」
 腕を振り上げ元気良くナルトは言うと…
 「…へ?」
 …ジリリリリーン…
 執務室に置かれている時計が突然甲高い音をさせる…
 「あっ!時間だ!そんじゃあオレ夜食取りに行ってくるってばよ!」
 突然のコトにボーゼンとしているオレを余所にナルトは時計を見るとそう言ってさっさと執務室を出て行ってしまった…
 「…何時の間に泊まるなんて話になったんだよ…」
 「…この時間に来たのが悪かったと諦めな!あいつは結構頑固なんだよ…まあ折角だしお前も任務をしていきな!」
 …ナルトが出て行った扉を見ながらボーゼンと呟くオレに豪快に笑いながら五代目はそう言い…
 「…まあ替わりと言っては何だけど…お前も今日の他の任務休みにしてやるよ!」
 …ニヤリと笑んでそう続けた…

                                  ―続く―

 ―あとがき―
 どうもなんとか2月中に間に合いました遅くなって済みません、RINですm(_ _)m
 緋月様お久し振りです、お待たせしてしまいましたが…
 …取り敢えず『ゆうぎ(ゲーム)の始まり』の中編を書き上げる事が出来ました。
 …前編と違ってやたらに長くなってしまいました…多分後編はもっと長くなるでしょう…(おい!)←謎のつっこみ…
 …もしかしたら後編で終わらないかも?(一寸待て!) 
 …無計画で済みません…<(_ _)>
 …出来るだけ終わらせたく思います…<(_ _)>
  
 ―それでは次回は…冒頭部で今回の続きをやって…本文部で前編の冒頭部の続きとなり…リク通りバレネタをやろうと思います…

 ―えーと…それと…ここ最近ウイルスメールが多発しており、暫く前まで結構頻繁に怪しげなモノがRINの元にも届いておりました…
 …一応チェックは済んでいるのですが、念の為に暫くメールでの発送を控えようと思います。
 
 ―申し訳ありませんが、どうぞご了承お願い致します<(_ _)>

                   ―それではまたの機会に―RINm(_ _)m