―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
(『お蔵入りネタ』)
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「…『言葉』のまま…もうすぐ『あいつ』は『死ぬ』『消える』『いなくなる』…それが『あいつ』…『アレン・ウォーカー』の『運命』だ」
―淡々と『14番目』は告げる…
「…そ…んな…アレンくん…」
「…まさか…お前…アレンを…」
「…ア…アレンさんが…そんな…」
―『14番目』の言葉にリナリーはガクリと膝を着き涙を流し…ラビは目を見開き『14番目』を睨みつけ…チャオジーは震えて…そう言う…
―ツキン…
《……み…ん…な……》
『人間達』のその様子に…胸がツキンと痛み…微かにけれど確かに慟哭が聞こえる…
…バカなヤツらだ…なあ…?…
《…そう思わないか?『アレン』…》
胸中で『アレン』にそう呼び掛ける…嘲るように…
…何しろ『あいつら』こそが『アレン』を『追い詰めている』のだから…
そう思っていると…
「…どういう…こと…?…」
聞こえたのはよく知った声…
「……どうした?随分動揺してるなロード…らしくないぜ?」
そう言ってロードを振り返る…
…振り返るとロードの表情が僅かに変わっていて…瞳が動揺に揺れていることが見て取れた。
そのロードの様子に『オレ』は疑問を感じる。
…なんだ…?…珍しく動揺して…ホンキでらしくないな…
そう思っていると…
「…どういう…こと…?…『14番』…」
また同じ事を口にする。
…余程動揺しているらしい…けれど…一体なんで…
「…なんで…アレンが…死ぬの…?…」
その一言で疑問が氷解した…
…ああ…そう言えば…やたらロードは『アレン』を……
そう思って…そしてロードを見れば微かに震えていて…そしてその表情(かお)は……
…ああ…泣きそうになっていたのか…
その事に気付き…けれど今度は別の疑問が浮かぶ…
「…どうした?確かにお前随分『アレン』にご執心だったようだが…お前らだって殺すつもりだったんだろ…?…なんせ『あいつ』は『オレ』と『関係』があるからな。お前ら『オレ』の『関係者』殺してまわってたんだろ?」
…そう…『ロード』が『アレン』に執心しているのは知ってる。その『原因』も…だがそれは…『アレン』が『AKUMA』共に執心しているのと大して変わらない…『これほど』衝撃を受けるとは正直思っていなかった…
…これでよくさっきまで『あいつ』を…っと…そう言えば実際やってたのは『ジョイド』だったか…
そう思って2人の方を見遣る…
「…それは…そうだけど…でも…でも…」
「…ロートたま…」
ロードがそう言ってスカートを握り俯き…レロがロードを気遣うように覗き込む。
「…大体お前『人間』嫌いだろうが、なんでそんな『アレン』に拘るんだか…」
「そうだけどっ!でもっ!僕はアレンが好きなんだっ!千年公のシナリオなら仕方ないけどっ…でもっ…わけわかんない理由なんてヤダよっ!」
『オレ』の『言葉』をそう言ってロードが遮る。
「正直僕だってわかんないよっ!なんでこんなにアレンが好きなのかっ!でも好きなんだっ!千年公やお前と同じくら…い……?…」
泣きながらロードが叫ぶ…その途中で不意にロードの表情が変わる…
…『オレ』や『千年公』と同じくらい『好き』だって…?…それは…いやそれより…
…ロードの表情がみるみる変わる…目を見開き…『オレ』の顔を凝視して…って『マズイッ』…いくらなんでも長居し過ぎたか…チッ…『あいつら』がさっさと行かないから…
そう思っていると…
「…ア…レ…ン…?…」
ポツリとロードの口から『その名』が出る…
「…チッ…」
…ホンキで気付かれたか…『いつか』は気付かれると思っていたし…『それ』は別に問題なかった…だが今はまだ…
そう思って舌打ちを打つ…
「…どう…して…?…アレンが…アレンが『お前』に…『14番』に似てる事には気付いてた…でも…なんで『お前』に『アレン』と同じ傷があるの?…」
困惑と戸惑い混じりにロードが『オレ』を凝視しそう問う。
…その問い掛けに…『エクソシスト達』が息を呑み…その視線が『オレ』に集まる。
「…どうして…そんなに若い姿で…35年も経ってから現れたの…?…」
「………………」
―ロードの問いに『14番目』はただ沈黙する…僅かに俯いて…
「…『マナ・ウォーカー』が死んだ時…『アレン』が『マナ・ウォーカー』をAKUMAにして壊した時…『何処』にいたのっ…ねぇ!答えてよっ!『14番目』っ!どこにいたのさっ!?」
―沈黙する『14番目』にロードは詰問する。
…その様に『14番目』は『確信』する。
殆ど気付かれていると言うことを…
―続く―
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※初出:2010年2月17日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
(ブログ突発駄文再録)