―リハビリ用突発抜粋駄文(Dグレ)―
【方舟編・奏者ノ資格予想ネタその1】
(『お蔵入りネタ』)
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「あそこに落ちてるヤツ連れてこい」
神田にそう言われたチャオジーがおたおたしながらも、クロウリーの所に行き、意識の無い彼の体を起こそうとした時…
「待ちなよ」
ロードが低い声でそう言った。
直後瞬時に『ゲート』へと向かい歩いていたラビとリナリーの手を引っ張っていた神田、そしてクロウリーと彼を抱え起こそうとしていたチャオジーの周りに先端が鋭く尖ったキャンドルが現れる。
「…僕らが黙って行かせると思ってるの?」
―『それ』はロードの能力で出現したモノ…『巻き戻しの街』でアレンの左目を潰したモノ…
「…ロード…」
そう『14番目』がロードを呼んだ次の瞬間、キャンドルは瞬く間に掻き消える。
「…お前こそ忘れてんじゃねェのか?『オレ』がいるってことを…」
『14番目』はロードを見遣りそう言うと、次いでエクソシスト達の方を向き…
「オラ!出て行く気になったんならとっとと出てけっ!」
そう怒鳴りつける。
「……なんで…?…」
エクソシスト達に怒鳴る『14番目』にロードが低い声を漏らす…
「…なんであいつらを庇うの?ねぇ?『14番目』…リナリーはハートかも知れないんだよ…?…なのに…なんでっ…」
震える声でロードが問う。その瞳には涙さえ溜めて…
「…煩いな…『兄弟』だろうが『お前ら』は『オレ』の『敵』だっ!その『敵』になんで『オレ』が『オレ』の『事情』をいちいち話してやらないといけない。さっきは勢いで余計なことまで言っちまったけどこれ以上は何も言わねぇぜ」
『14番目』は振り返りながらロードに吐き捨てるようにそう言う。
「…ロッ…ロートたま…」
「…ロード…おま…」
慌てたような…そして気遣わしげなレロとティキの声…
「…な…なんでェ〜…なんで…なんで…なんでそんなこと言うのぉ〜」
『14番目』の言葉にロードは顔をくしゃくしゃにしポロポロと涙を零す。
「……ッ…さっきも言っただろう…『兄さん』を殺した『お前ら』を『オレ』は許さないっ!…『オレ』の『願い』をはねつけた『あの瞬間』から…『お前ら』は『永劫』に『オレ』の『敵』だっ!!」
涙を流すロードに一瞬だけ『14番目』は表情を歪め…そして憎しみを込めて叫ぶ…
そして暫しハアハアと肩で息をし…
「……おい…お前らホントさっさと出てけ…クロスのトコに行くのが『お前ら』の『任務』だろうが…」
そう言って『14番目』はエクソシスト達を振り返り…
「…ぐずぐずしてると…今度こそ逃げられなくなるぜ…」
そう告げた。
―続く―
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※初出:2010年3月9日『螺旋の館・別館(ブログ館)』
(ブログ突発駄文再録)