「…あなたは…知ってるんですか…?…その『意味』を…」
…伯爵は物凄く嬉しそうだ…僕が見たこともない程…
…でも…何故…?…
…『時の破壊者』に関係があるのか…?…
…『時の破壊者』とは一体…?…
…『僕』は…一体…
…『何者』なんだ…?…
―ハティの訪れ―
―6―
「…エエv知っていまスvよぉークv」
そう言って伯爵が僕の言葉に頷く…
「…そんな…どうして…」
…解らない解らない…何故だ…何故…
「…知りたいですカ?vアレン・ウォーカーv」
何故伯爵が知っているのか…何故伯爵が僕に笑みを向けるのか…まるで解らなくて…混乱している僕に…
「『時の破壊者』…イエv…『あなたの正体』ヲv」
そう問い掛ける…
…しょう…たい…?…それは…いったい…どういう『意味』だ…?…
そう疑問に思いつつも…問い掛けられて…僕は…殆ど…反射的に頷く…
…だって…僕は…なんだか物凄く…大切なことを…忘れてるような…気がするんだ…そして…その答えは…伯爵の話の中にあるような気がして…この話を聞かないといけないような…そんな気がして…僕は…頷いていた…
「…デハ…v…」
頷いた僕に…伯爵はそう言い…
「…アレン・ウォーカーv…我輩と共に来なさイv」
僕の方へその手を伸ばしそう言う…
「…えっ?…」
さすがにそんなことを言われるとは予想外で戸惑っていると…
「…一緒に来れば総て教えて上げまスv」
そう言って更に伯爵が「サアv」と伸ばしたその手を軽く上下させる。
「…でも…僕は…」
…エクソシストは…確かに止めようと…思っていた…続ける気になれなくて…教団を離れようと…でも…伯爵はそんなこと知らない筈だし…それに…だからと言って…さすがに伯爵に言われるまま着いて行くのは…罠っていう可能性もあるわけだし…まあ…かなりどうでもよくなってるんだけど…でも…
そう躊躇っていると…
「…エクソシストだとかそんなことは気にする必要はありませンv『お前』ハ…v…『時の破壊者』は『ノア』でスv」
そう伯爵が言った…
―続く―