「…『呪い』を掛けたのは『偽りの神』…v…『イノセンス』を造り出した『張本人』でスv」
 僕の思考を遮る様に言われた『その言葉』に…僕は強いショックを受け…
 「…ですから『その呪い』に『イノセンス』と同様の『力』があったとしてもなんら不思議はないのでス…v…」
 更に続いた伯爵の言葉を…ただ呆然と聞いた…
 

 
―ハティの訪れ―
           ―9―
  


 「…それニ…v…」
 呆然とする僕に構わず伯爵がそう言い置いて… 
 「…お前は『特別』な『ノア』でスv」
 そう続ける… 
 「…僕が…?…」
 …どういう…なにを…言って…
 「…そうでスv…感じませんカ?v…『お前』の内(なか)の『特別』な『力』を…v…」
 戸惑う僕に…伯爵がそう言って頷き…
 「…『特別』な…『力』…?…」
 僕は…そう問う…
 「…エエ…v…『お前』の『力』は『特別』でス…v…ですから或いは…その『力』の作用かも知れませン…v…」
 「…僕の…『力』だっ…て…」
 僕の問い掛けに頷いて答える伯爵のその言葉に…僕は戸惑いながらも…
 「…どんな…『力』だって…言うんですか…」
 …だって…伯爵の話が…仮に…全部本当なら…マナは…アニスは…
 そう考えながら…掠れた声で…そう問う…
 「…そうですネェ…v…色々な事が出来まス…v…」
 僕の問いに…伯爵が『何か』を考えるような仕草でそう言い置いて…
 「…望めば大概のことが可能でしょウ…v…」
 そう告げた…

                                       ―続く―