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…とにかく…もうすぐ昼…『イノ』が言った時間だ…
…『ドベ』は『ドベなりに』急ぐかな…
…それでも充分間に合うだろうし…
いつもと違うこと ―第1章―
―第2話―
…『やまなか花』まで後少し…と言っても下忍の、まして『オレ』の足じゃまだまだだろうけど…とにかく後少し…そろそろ『イノ』の気配がするだろうと思っていると、やはり店の前くらいの位地に『イノ』の気配…
…勿論『オレ』がそれに気付くなんて有る分けない…
…全然気付かない様子で只ひたすら走る…
…そろそろ姿が見えてもおかしくない距離に来る…でもまだ早い…注意力も観察力もまるでなっちゃいない『オレ』が、気付いていい距離じゃない…
…でもキョロキョロと辺りを見回してる『イノ』はそろそろ『オレ』を見つけてもおかしくないし、気配も掴める距離だ…すぐに見つけて、向こうから声を掛けて来るだろう…
「ナルト!!あんた遅いわよ!!何やってたのよ!!」
「わっ!悪いってばよ!つい寝過ごしちまったってば!!」
『オレ』を見つけた途端怒り出す『イノ』大分イライラしてる様だ…
…でも何で外で待ってたんだ?『サスケ』が相手って訳じゃないんだから店の中で待ってれば良いのに…
…気になったので聞いてみる…
「…でも…どうして外で待ってたんだってば?」
すると『イノ』はなんだかむくれて…
「私だって知らないわよ!何だか知らないけど父さんがそうしろって言うから!」
…そう言った…
…『イノ』のその言葉で大体解る『山中』が何を考えているのか…『イノ』は解ってないだろうが…
…そう言えば『イノ』も『候補』の一人だったなと考え…
…正直まだ早いだろうにと考える…
…同時に…俺は里と一族が決めた相手でいいが…山中はうちはがいいんだろうに…知らない間に、上層部に『候補』だなんだと、全部決められてるなんて…ましてその相手に俺が入ってるなんて、考え及びもしないんだろうな…
…山中にしてみれば、うちはを落とせれば誰も文句は言わないと、思ってるだろうし…
…うちはと山中が、互いの『候補』に入ってないって訳じゃないから、実際最終的には本人の意見を考慮するから、それこそあいつら次第だ…
…俺は条件さえ満たしてれば誰でもいい…それこそ、そういう意味では最高の『候補』を上層部は選ぶだろう…
…一寸厄介なのは上層部にも『候補』の関係者がいて、しかもそいつらは、何故だか極秘事項である筈の、俺の親父の事や一族の事に、俺の実力なんかも知っていて、自分の所の娘を俺の『候補』にしようと、或いは俺の一族の奴を、自分の息子の『候補』の一人にと言って、何度も『見合い』を申し込まれるのが、厄介って言えば厄介…
…最近はじいちゃんまで「お前の父親はお前の年には『候補』どころか許嫁がいた…」とか言ってくるし…
…その上層部の『候補選出関係者』の中にいる『候補』の関係者の中に、確か『山中』のおっちゃん達もいた筈……
…ウワー!じゃあ!もしかして前に言ってた『あれ』本気か!?
じゃあ!今日俺を呼んだのって…ひょっとして……こなけりゃよかったかな…
…いまから帰るのは…無理だよな…山中に見つかっちまってるし…
「よう!良く来たな、待ってたぜ」
…何処からともなく『山中』のおっちゃん登場…イヤ…俺はとっくに気付いてたけど…
…でも山中は驚いてるな…当然か…一寸前まで気配は家の中に有った…つまり『イノ』からしてみるとさっきまで家にいて自分(イノ)に俺(ナルト)を向かえに行け(…これだけでも驚きなのに…)と言った筈の当人が、俺(ナルト)を引きずって店に入ってみると其処にいて親しげに、自分(イノ)から見れば何の接点もないと思っていた(…それも里中の嫌われ者の…)俺(ナルト)に話し掛けてるんだもんな…
…開いた口が塞がらないって感じで驚いてるな…
…まっ!それは兎も角…まず俺を呼んだ真意を確認しようか…
…じいちゃん絡みみたいだし…俺との付き合い長い分一筋縄じゃいかないだろうけど…
―続く―