…手の空いてる庭師達は『やまなか花』に荷物を取りに行った…
…『山中』のおっちゃんは山中を連れて、じいちゃんに挨拶に行くと言って、母屋に向かった…
…俺はというと『離れ』の縁側に腰掛けて、持ってきた荷物を開けて確認・整理していた…
…監視(カカシ)はまだ『オレ』を見張ってる…
…だから俺は『ドベ仕様』のままで作業をしないといけない…
…『ドベのオレ』に出来る範囲の事しか出来ない…
…正直遣りづらい…
いつもと違うこと ―第2章―
―第2話―
「…いの、火影様の所へはお前一人で行って来い、俺は他にもする事があるからな」
ナルトと別れ火影邸の母屋に入ると突然いのは父親にそう言われた…
「火影様は執務室におられる筈だから、執務室まで行って火影様に『やまなか花です、ご注文の品を届けに来ました、用意の方は、確認中ですので、準備を始めても大丈夫です』と伝えるんだ」
(…何か…今日って色々変じゃない?)
(…ナルトの事もだけど…これまで店の手伝いで店番やちょっとしたお使いなんかした事あったけど…これまでこんな色々言われた事無かったわよね…確か…)
「それじゃあな」と言って片手を上げて、踵を返し何処かへと行ってしまった、父の後ろ姿を見ながら…いのは父親の伝言内容に僅に眉を顰めながら…今日あった奇妙な事を思い巡らせる…
…だが…いくら考えても答えは出そうに無い…
…だからいのは取り敢えず火影の所に行き、父の伝言を伝えようと思った…
―続く―