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 「…あのっ…」
 …言わなくちゃ…コムイさんには…『本当』のことを…

 出来るだけ焦る気持ちを抑えようと僕は努める…
 焦っているのは『修理』のことがあるからだ…
 それさえなければ…こんなに慌てたりしない…
 
 確かに…『室長』であるコムイさんには話すべきではあるけれど…
 本来ならこんな大慌てすることでもない…

 …ああ…本当だったら…もっと冷静に話を切りだしていたのになー…なんでこんなことになっちゃったんだろう…
 そう考えて…

 ―そして…

 …確かにうっかり『あの修理』の事を忘れてた僕も悪いと。『元帥』であると言う『正体』を隠す為とは言え…幾らなんでも『力』を抑え過ぎたかも知れないとも思った。


 
―『偽りだらけ』の『正式入団』―
                  ―15―
  


 ―『力』を抑え過ぎたのかも知れない…そう思いつつも…
 …でも…と考えて内心では首を傾げる。

 …なんだか…もっと『別の所』に、もっと別の『根本的』な『理由』があるような…そんな気がするのは…果たして僕の気の所為だろうか…?…
 そう考えて…

 ………
 そして暫く後に…

 …あっ…そうか…師匠だ…師匠とコムイさん…この教団の二大変人が絡んだ時点で事態がただで済む筈がなかったんだ…
 …ああ…どうしてもっと早く気付けなかったのか…

 …僕のバカ…

 僕が気付いたその『事実』…それは…そもそも予定通り円滑に『入城』出来ていれば何の『問題』もなかったんだ。と言う『事実(こと)』…
 
 そして『それ』に気付いた僕は…表には出さなかったが…正直…頭を抱えたい気持ちでいっぱいだった…

 
                                       ―続く―