―ザワザワザワ…
「…?…おい?どうした…?…」
「…あっ!リーバー班長…なんかさっきから監視室の方が騒がしいんスよね…」
科学班班長リーバーの問いにぐるぐる眼鏡を掛けた白衣の青年がそう答える。
…とその時…
―バタバタバタッ…
そんな騒がしい足音が、噂の監視室の方から聞こえてくる…
「…班長…!…リーバー班長っ…!…」
やって来たのはぽっちゃりとしたまん丸い体型で帽子を被った白衣の青年…
「…タップか…どうした?さっきから騒々しいぞ…?…」
「…!…タップ…」
やって来た青年・タップにリーバーは問い、眼鏡の青年は嬉しそうに手を振る。
「…ジョニーいたのか…それが班長…実は…………」
眼鏡の青年・ジョニーの姿にタップも口元を綻ばせ手を挙げ、そしてすぐに表情を引き締めてリーバーへと向き直った…
―『偽りだらけ』の『正式入団』―
―2―
「……見慣れないヤツが崖を這い上がってる〜?」
「……崖って…まさかあの断崖を…?…」
リーバーとジョニーがそれぞれ口々に言い『監視室』へと向かう。
「…そうなんスよ、しかも…」
リーバーとジョニーの言葉に頷いてタップは更に『何か』を言おうとするも…
「…なんで落とさないんだ…?…ここは『教団・本部』だ。そう安易に『部外者』を入れる訳にはいかねぇんだぞ?」
リーバーのその言葉に遮られ…
「…そうだよもしアクマだったら…」
「…イヤそれが…それは大丈夫って言うか…なんか…微妙に部外者っぽくないみたいで…」
リーバーの言葉に、続けて言い掛けたジョニーの言葉を遮る形でそうタップは返事をする。
「…なんだ?そのハッキリしない言い方は…?…」
ハッキリしないタップの言葉にリーバーは眉を顰めそう言い…
「……それが…なんかゴーレム連れてるんスよ…それも…クロス元帥のゴーレムを…」
タップは何故か声を潜めてそう言った。
―続く―