「……それが…なんかゴーレム連れてるんスよ…それも…クロス元帥のゴーレムを…」
 タップのその『言葉』に… 
 「…クロス元帥のゴーレムって…あっ!まさかクラウン元帥じゃ!…なんか随分帰ってきてないって話しだから知らないヤツ多いし…」
 「オレもだけど」と付け足して言ったジョニーの言葉に、リーバー首を左右に振り…
 「…いや…確かにクラウン元帥は長いこと帰ってきてないが…『クラウン元帥』なの誰でも一目見れば解る。その線はまずないだろう」
 そう言って否定した。
 

 ―『偽りだらけ』の『正式入団』―
                  ―3―


 ―「な… なんでこんなトコにあんなもん建てたんだ」―
 そう言って崖をよじ登ってくるのは…トランクを背負った…11・2才程の白髪の少年…
 …そしてすぐ傍を『金色のゴーレム』が飛んでいる。
 
 「…あー確かに『ティムキャンピー』だな…」
 『ホログラフ』に映し出される『少年』と『金のゴーレム』…その『映像』をジーッと見つめてリーバーは言う。
 そしてリーバーは『ホログラフ』から離れ…
 「…だが…やっぱ『元帥』じゃネェな…」
 すぐ傍の木製の長椅子に腰を下ろして言う。
 「どうしてですか?班長?」
 「…あー『理由』は幾つかあるんだが…」
 問われてリーバーは頭をガシガシと掻きながら…
 「…総合的に一言で言っちまえば『容姿』の違い…だな…」
 そう答える。
 「…『容姿』…ですか…?…」
 そのリーバーの答えにジョニーが問い…
 「…あっ!もしかして…『クラウン元帥』がいっつもしてたって言う『道化』みたいな『格好』のことじゃ…」
 「…あーまあ…勿論『それ』もなんだが…」
 ジョニーの『疑問』に、タップが『もしかしたら』と言い…その『科白』を遮るようにリーバーが『肯定』はしつつも首を横に振り…
 「…腕がな…」
 そうポツリと呟く…
 『…?…『腕』…?…』
 リーバーのその呟きに、ジョニーやタップそしてその場にいる者達が『疑問』の声を漏らす…
 「…あークラウン元帥はな…」
 一同の『疑問』に対しリーバーは言い難そうに後頭を掻きながら言い掛けた時…
 「…『隻腕の元帥』…『道化の元帥』と並ぶ『クラウン』くんの『二つ名』だよ」
 脇から『誰か』がそう言った。
                                       ―続く―