「…伯爵は…僕のこと全然気付いていませんでした…イノセンスのこともです…ただ…父をアクマにした時にイノセンスが勝手に段階制限発動したので…『アレン・ウォーカー』が適合者だと言うことは知られてしまって…もっとも…僕が元帥だとはバレていませんが…師匠が…丁度いいから『アレン・ウォーカー』として『教団』に正式入団しとけって…」
「…ふーん成る程ねー」
…確かに『アレンくん(かれ)』の場合…『元帥(フンディン・クラウン)』より『一介のエクソシスト(アレン・ウォーカー)』という立場の方が遙かに動きやすいだろうね…
アレンくんの言葉にそう思ってボクは頷いた…
―『偽りだらけ』の『正式入団』―
―20―
「…所で『クラウンくん』…」
…ボクずっと気になってたんだよね〜…
そう思いながら『クラウンくん』と改めて呼ぶ…
「…えっと…なんですか…?改まって…?…」
そんなボクに…アレンくんは不思議そうな顔をする…
「…キミ…なんで全然成長してないの?」
―ピシッ!
…あっ…固まった…
…でもねェアレンくんボクキミが『クラウンくん』だって解ってから…ずっと気になってたんだよ…
「…コ…コムイさん…」
―ギギギギギ…
そんな擬音がしそうな動作で…アレンくんはゆっくりとボクの方を向く…
「…ねぇアレンくん…キミ…成長してないにも程があるんじゃ…」
…そう言い掛けた時…
「それ言わないで下さいっ!!師匠にも散々笑われたんですっ!!」
アレンくんは身を乗り出して叫んだ後…
「…うぅ…僕だって好きこのんで…こんな…こんな…」
そう言ってさめざめと泣き出してしまった…
「…あっ…えっと…ごめん…でも…どうしてこんな…理由が解るんなら教えて欲しいんだけど…」
そう言ってボクはアレンくんを宥めつつ原因を聞く…
…だってねぇ…ホントに碌に成長してないんだもん…アレンくん…
…だから…『神ノ道化(クラウン・クラウン)』を見るまで気付けなかったんだし…
「……副作用です…」
宥めるボクに…アレンくんは泣きながらボソリと言った…
―続く―
―あとがき―
今回はブログに抜粋UPしたヤツから殆ど加筆してません…(ちょっとは直しましたけどね…)
…えー何はともあれ…この『入団エピソード』漸くブログで先行UPした抜粋エピソードに追い付きました…(あー長かった…)
…漸く…長々とお待たせしてきた『この続き』を書くことが出来そうです…(あー結構ストレス溜まったよ〜!え〜ん!)
―それではまたの機会に―RIN―