凄まじい勢いで目の前の黒髪の青年は『刀型』のその『イノセンス』で僕を刺し貫こうと迫ってくる。
 その様子に僕は慌てて叫ぶ…
 ―「待って ホント待って! 僕はホントに敵じゃないですって!」―
 …兎に角…『誤解』を解こうと…

 ―そう…確かに僕は『ノア』ではある…けれど…『エクソシスト』でもあり…そして『千年伯爵』とは『敵』なのだから…
 
 ―「クロス師匠から紹介状が送られてるはずです!!」―
 必死の思いでそう叫んだ。 


 
―『偽りだらけ』の『正式入団』―
                  ―8―
 


 ―「クロス師匠から紹介状が送られてるはずです!!」―
 『映像』のその『少年』は必死な様子でそう叫び…
 ―「コムイって人宛に」―
 …続いて神田くんの問いに頷いて、自分(コムイ)の名を口にした。

 …『紹介状』?…クロスから?…ボク宛に?…
 …はて?…覚えはない…けど…
 …もしかして…書類の中に埋もれちゃってるの…かな…
 …あー…気のせいかな?みんなの視線が集まってるようなー…

 ―「そこのキミ!」―
 ―「ボクの机調べて!」―
 ボクがそう言うと…何故かみんなの視線を更に感じる…
 …って言うか…なんだかリナリーの視線がちょっと痛いような…
 …アハハ…ちょーっと…居たたまれないかなー…
 なんて…思ったから…
 ―「ボクも手伝うよ」―
 そう言ってボクも『紹介状』とやらを探し…

 ―そして確かに…『クロスの紹介状』は見付かった…
                      
                                       ―続く―