…ヒアシに腕を捕まれ…一瞬僅かに妙な迫力に圧されてしまったが…気を取り直し…「何をする」と言おうとして…次の瞬間…
 バタリ…そんな音が背後でした…
 …その音に振り向くと…そこには何故かヒナタが倒れていた…


 
木の葉の名家―7―


 「……ヒ…ヒナタ…」
 流石にこれには俺も動揺した…
 …だって予想外だったから…
 …まあ…確かにヒナタは何故かよく倒れたりしてたけど…
 …でも…
 …倒れるほどのことがいまこの瞬間にあっただろうか?
 …否…無いと思う…
 …まさか見知らぬ暗部の登場に驚いた?とか?…いやでも普段はそれぐらいでは倒れてなかったよな…?…
 …うーん…なんでだ…?…
 「解らぬのですか?ユイの君」
 そうして俺が困惑しているとヒアシが妙に嬉しそうに問うてくる。
 「…随分嬉しそうだな?ヒアシ倒れたのはお前の娘だぞ?」
 「ええ、ですが倒れた理由は解っております、正直私はとても嬉しく思っているのです」
 …なんだ…理由…ヒアシは解っているのか…やはりさずが親だな…などと僅かに見当違いのことを考えて…感心してしまう…
 …しかし…
 「…では倒れた理由はなんだ?ヒナタは大丈夫なのか?」
 「…ナルト君…君は本当に解らないんだね」
 …ヒナタが心配でそう問い掛けると…何故かそう念を押して問われてしまった…

                                            ―続く―