「ルル=ベル!」
「?どうかしましたか?主」
「アレンが何処にいるか知りらないですカ?」
「私は見てませんが」
「……何処へ行ったんでしょうネェ?仕事があるわけでもないし外出するとも聞いてないんですケド……」
伯爵は肩を落とした。
「わざわざ外出時に声はかけないでしょう」
「アレンは声をかけに来るんですけど……ロードならそんなこと日常茶飯事なんですけどネェ……」
「……何故アレンを?」
「……暇なのですヨ」
「はい?」
驚いたルル=ベルは再び問を返す。
「暇なんですヨ……」
間違えてはいなかった。
「……だからといって何故アレンを探してるんですか?」
「話がしたいんですヨ、只単ニ」
「そうなんですか?」
「ハイ」
「……そうですか」
「取り敢えず有難うございました、ルル=ベル」
「いえ。私も探してみます」
「有難うございマス」
「では」
伯爵は歩いていく。
「ルル=ベル、探す必要なんてないんですよ?」
アレンは後ろから声をかけた。
「アレン」
「はい?」
「……やはりたちが悪いな」
ぼそりとルル=ベルは呟いた。アレンには聞こえてたらしく沈黙する。
「……」
「……」
「それ、さっきティキにも言われました」
アレンは肩を落とした。