「……14番目はまた、我輩を裏切るんでしょうネ……」
意識を失ってしまったアレンを見ながら、伯爵は呟く。
「…もし………アレン・ウォーカー、お前ガ……」
伯爵は屈んでアレンの頭を……撫でた。
「もし……お前がそのままノアになったら、どうなるでしょうカ?」
俯いた伯爵は……思う。もしも……と。
「それが出来たとして、我輩達は殺し合わなくてすむでしょうカ?」
伯爵は辛そうにそう言った。きっとそれは心からの疑問で、そうであることが心からの願い、望みなのだろう。
「願わくは………家族同士の殺し合いなどか無いようニ…」
そう言って伯爵は身体を起こしその場を去った。