―『14番目』とノアの姫―
―プロローグ―
「入るよ〜♪」
そう言って入った弟の部屋は…何故か暗かった…
「…?…えっ?…なんで?まだ昼間なのに…」
そう戸惑いながらも部屋に入り灯りをつけてみると…
―!?
壁に凭れる様にして…弟が倒れていた…
―狂気―
―4―
壁に凭れるようにして倒れている弟の姿に驚いて慌てて傍に駆け寄った。
そして名前を呼ぼうとして気が付いた…
「………ス…ナ……」
弟が…ブツブツと何かを呟いているのを…
「……カ…エ…ロ…ウ……」
それもとても空虚な…虚ろな…瞳で…
「…なに…言ってるの…?…」
…様子が…おかしい…!?…
「……カ…エ…ル…?…イ…エ…ニ…?…」
ブツブツと弟の口から漏れる言葉…
―『カエル』『イエ』…
…なんのことだっ…?…
最初は分からなかった…けれど嫌な予感がした…
―続く―