「…だから『この子』は我輩の『片割れ』であり『兄弟』であると同時に、『あなた達』の『命の中心』…その『源』でもあるのでス…v…」
 千年公のその『言葉』にオレは目を見開き…
 …そして以前千年公が言った『言葉』を思いだした…
 

 
―『ノア』の『望み』―
              ―10―
  


 「…イノセンスの『ハート』はイノセンスではないのでスvティキポンも知っていると思いますガvイノセンスとノアは光と闇と同様の関係にありまスvそして光と闇は本来同じ一つのモノから別れて存在するモノv…コインの表と裏の様な関係なのでスv…そしてイノセンスとノアもまたそれは同ジv源は同じなのでスv源である『ハート』は『一つ』とは、つまり…そういう『意味』でスv」
 ここまで言えばもう解るでショウ?v
 …そうにっこりと笑って千年公が問い掛け…
 「…それはつまり…イノセンスの『ハート』は…ノアにとっても…と言うことですか…?…」
 そしてオレはそう問い返した…

 ―そしていま千年公が言った『言葉』…

 …『源』…

 「…弟子が…千年公と兄弟で…」
 「…ノアの…ヒッ…」
 「…命の…中心…」
 デビットとジャスデロとスキンが呆然と呟く…
 …その気持ちは良く解る…だが…オレの驚きの方が間違いなく大きい…
 そう思いながらオレは口を開く…
 「…千年公…『源』って…じゃあ…以前言ってた『ハート』の話は…もう『見付けてる』って…『ハート』は『イノセンス』じゃないって…言ってたのは…」
 「なっ!ティキ!それっ…」
 「どういう…」
 「なに言ってんの…?…ヒッ…」
 デビットとスキンとジャスデロがそれぞれ問うてくる…
 …でもオレだって…それどころじゃない…
 そう思いながら千年公とロードを見ると二人は頷き…
 「…そうだよ…ティッキー…『イノセンス』は………」
 そう切なげに呟いて…ロードは目を伏せて黙り込んだ…

                                       ―続く―