「…そのアレンを…アレンの『僕ら』と過ごした『記憶』と『人間』への『憎しみ』の『記憶』を『封印』して『あいつ』が…『14番目』が連れ出したの…」
 そう言うとポロポロと涙を零し始めたロードにデビットはギョッとし…そして自分が泣かせたような気になって罰の悪い思いをしつつも…
 「…『人間』への『憎しみ』って…どういうことだよ…」
 どうしてもロードの言った『言葉』が気になって…その『疑問』を漏らす…
 
 …だって『あの弟子』に…『最も程遠い言葉』の様に思えたから…


 
―『ノア』の『望み』―
              ―12―
 


 「…『人間』への『憎しみ』って…どういうことだよ…」
 ロードの言葉にポツリと罰の悪そうな様子でデビットが言う…
 我輩は泣き出してしまったロードの為にもう一度『姿』を『戻す』と…
 「ロード…こちらにおいでなさい…」
 そう言ってロードを呼び…
 「…ふぇ…ひっく…千年公ぉ〜!!」
 呼んだ『我輩の声』に顔を上げたロードが泣きながらベッドの反対側から駆けてくる…
 「…簡単ですよ…アレンは昔…『人間』を憎んでいました…」
 そうしてやって来たロードを抱き締め我輩はヨシヨシとその頭を撫でて慰めながらそう告げ…
 「…先程ロードが話した通り…『再生』し『7000年』の『眠り』から覚めた『アレン』は…『記憶』を『封じた』こともあり『身も心も赤ん坊』になってしまっていました…」
 そして以前ティキポンに話したのと同様に…否それ以上の事も含めて…アレンの過去を話し始めた…
  
                                       ―続く―