「…先程ロードが話した通り…『再生』し『7000年』の『眠り』から覚めた『アレン』は…『記憶』を『封じた』こともあり『身も心も赤ん坊』になってしまっていました…」
悲しみの籠もった声で千年公はそう言い、僕は初めて会った時の…『ボロボロに傷ついていたアレン』を思いだしてますます悲しくなった…
―『ノア』の『望み』―
―13―
「…アレンはね…昔…自分は『化け物』だから捨てられたんだって、だからいじめられるんだって…そう思ってたの…」
ポツリポツリとロードは告げる悲しそうな表情(かお)で…
「…どっ…どういうことだよ…それ…」
「ヒッ!いじめって誰に?」
「『化け物』とはどういう『意味』だ?」
ロードの言葉に…デビットとジャスデロとスキンがそれぞれ口々に問う。
その彼らの問いに、ロードは僅かに…けれどより辛そうな表情(かお)をし…そしてティキはそのロードの様子にチラリと視線を向けた。
「…少年さー…物心つく前から人間に『化け物』だの『悪魔』だのと呼ばれ傷つけられていたんだってさ…」
ティキはズボンのポケットにその手を突っ込み煙草を取り出すと煙草に火を付け口元に持っていきながらそうどこか淡々と…けれど僅かに憂いを帯びた表情でそう言う。
「…あっ!さっきも言ったけどオレがこの話聞いたの千年公が少年達を方舟に引き込んだホンット直前だから」
…とそう付け足し…
「…しかも少年がノアだって聞いたのは双子が少年達のトコに向かってからだったし…」
…とそう続けてティキはロードを慰める千年伯爵を睨め付けた。
―続く―
―あとがき―
申し訳ありません、RINです、遅くなってしまいました。
ホントはもっと早く書き上げる予定だったのですが…どうしても書けず…
本当に申し訳ありませんでした<(_ _)>
そして更に申し訳ないことに、今回も前回同様短くなってしまいました。
遅れに遅れたのにも関わらずです。
返す返すも済みません<(_ _)>
…取り敢えずクロノ=クラウンは残り後僅かですが…7月中と…そしてあまりに申し訳ないので8月上旬も短期集中連載を行おうと思っております。
―それではまたの機会に―RIN―