「『アレン』は『あなた達』『ノアの子供達』の『父』にして、我輩の『兄弟』そして『AKUMA』の『魔導式ボディ』の『製造』に使ってる『力』の『源』もまた『アレン』v『この子』は『ヤツら』にとっての『ハート』かも知れなイvですが『我ら』の『ハート』でもあるのでス!v」
強い口調で千年伯爵は言う。
「…ちょっ…!…じゃあっ…!…」
「ヒッ!」
『アレン・ウォーカーはっ…』
「ハートはっ…!…」
千年伯爵の言葉に、ジャスデビとスキンが目を見開き口々にそう言い…
その彼らに伯爵は頷き…
「そうでスv『ハート』とは、『イノセンス』を造り、その『力』の『源』でもあり、同時に『我ら』の『源』でもある『アレン』自身…そして…『7000年前』…その事を知った『ヤツら』は散々『アレン』に救われておきながら『アレン』を殺そうとしたのでスッ!!v」
そう怒りも露わに激高した。
―『ノア』の『望み』―
―18―
「…ハア…ハア…ハア…」
激高の後伯爵は荒い息で肩を上下させる。
「…『イノセンス』は『アレン』と…『彼』の『友』たる『人間達』の『友情』と『親愛』の『絆』の『証』でもありましタv」
そして遠い眼差しを中空へと向け…
「…ですが『ヤツら』は『それ』を踏みにじった。踏みにじって『アレン』を『攻撃』し、そして『アレン』が愛した…『彼』の『子』をその胎に宿していた『人間の女性(おんな)』が『彼』を庇って倒れ、その胎の子諸共に死に…そして『アレン』も深い傷を負ったのでスv」
声に深い悲しみを滲ませ涙を流してそう話す…
「…じゃあ…その時の『子供』って言うのが…」
伯爵の説明にティキがそう呟きを漏らし…
「…うん…さっきも言ったけど…『その子』こそ『僕ら』の『オリジナル』…」
ティキの呟きにロードが頷き…
「…『アレン』は…裏切られても裏切られても…『自分の力』を『限界』まで使って『人間達』を守ろうとしてた。…だけど…『自分』が『攻撃』されたことは許容できても、『自分』の目の前で『一番大切な存在』が『イノセンス(自分の力の欠片)』で『自分が信じた相手』によって殺された。…それだけは耐えられなくて『アレン』は『自分自身』を保てなくなって…そして『ノア』が目覚めた。『ノア』に戻った。ただただ冷徹に『人間』を監視し『人間』を裁く『神(クラウン)』の『代行者』たる『道化(クラウン)』に…」
そう続て言い…
「…そして『ノア』は『時の破壊者』としてのその『使命』を果たすべく『世界』を滅ぼそうとしましタ…v…」
ロードの言葉に伯爵がそう続け…
「…けれど…『ノア』の内(なか)にはまだ僅かに『アレン』の『想い』も残ってて…『愛する女性(ひと)』を『子供』を取り戻したいってその『気持ち』が『ノアの方舟』内にある1つの『システム』を創って…『愛した女性(ひと)』の遺体から、『彼女』の『遺伝子』と『胎児』だった『子供』の『遺伝子』を使って、『肉体』を再生して『魂』を取り戻そうとしたの…」
ロードがスカートをギュッと皺になるほど握り締めて言い…
「…ですが…結局…失敗しましタ…v…ただの『人間』だった『彼女』は…既に『限界』の状態に陥っていた『ノア』では『肉体』だけならともかく『魂』は喚び戻せず…『子供』の『誕生』も『ノア』がもう『限界』に陥っていた為『五分五分』でしタ…v…」
ロードに続いて伯爵もまた切なげな表情(かお)でそう告げ…
「…待った…『限界』って…どういう…」
そして伯爵やロードの説明にティキがそう問い掛け…
「……『文字通り』…『この世界』に『人間』の『姿』を保って『存在』していられる『限界』…超えてしまうと深い深い『死の眠り』に就くことになり…そして『心身』に負った『その傷』を『癒す』為『肉体』の『再構成』と『魂』の…『人間(アレン)』の『記憶(こころ)』の『再構成』が行われまス…v…」
ティキの問いに伯爵はそう説明し…
「…『再構成』って…」
伯爵の説明にティキが鸚鵡返しに問う…僅かに青ざめた様子で…
「…どうなるかは『その時』の状況によりますガ…ですガ…『アレン』の『心』が深く傷つきそして『眠り』についたなラ…その『眠り』は『人間』の『死』と『同じ』…『目覚め』は『転生』と変わらなイ…喩え『肉体』は死なずとも…『思い出』は失われル…だから『アレン』は『7000年』経って『目覚めた』時…『肉体』は『赤子』に戻り『記憶』もまた失われていたのでス…v…」
切なげな眼差しで『アレン』を見遣り伯爵はそう告げた…
―続く―
―あとがき―
…今回はいつもより長くなってしまいました…
ホントは17話と同時UPを狙って書いていたのですが、どうしても書き上がりそうに無かったので諦めました。
今回は伯爵とロードの科白満載による『会話説明文』だらけになってしまいました。
読み難かったら済みません<(_ _)>
…一人称にして心理描写とか入れた方が読みやすいかな?ともちょっと思ったんですが…なんだか延々と長くなる上に余計ややこしくなりそうで止めました…(…一人称にしてしまうと『まだ書く予定じゃない部分』が半端な形で出てきてその補足をしようとすると話しが脱線して収拾がつかなくなりそうだったので…)
―それではまたの機会に―RIN―