―『『世界』の『調和』(ALLEN)』を『守る』…それが『私』の…『義人・NOAH』の『役割』だった…
…『NOAH』その『名』の『意味』は『慰め』…
…『神』を『慰める』…そうして『壊れ掛けた世界』の『調和』を保つ…
…なのに『私』は逃げ出した…『終わらせること』を選んだ…
…そうすれば……『神』も『神々』も…『私』も『私達』も…そして…『彼方』に棲まう『我らが同胞(とも)』ももう苦しまずに済むと…そう思ったから……
…けれどそれは結局『私』の『弱さ』だった…
…そして『それ』が…『全て』の『運命』を狂わせた…
―『ノア』の『望み』―
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「…『私』が『逃げた』…『それこそ』が結局『全て』の『切っ掛け』となってしまいました…だから…『私』は…その『罪滅ぼし』をしたかった…ただ…『それだけ』で…けれどその結果…『現在(いま)』の『アレン』と『私』…『千年伯爵』が…『誕生』することになったのです…」
…そう…『何か』一つでも違ったならば…或いは『あの悲劇』は起こらなかったのかも知れない……
「……『アレン』の『望み』は…『7000年前』…『彼女ら』と共に『あの村』で暮らした『穏やかで幸福な日々』を取り戻すこと…『愛する者達との生活』を…」
…そして……
「…『私』の『望み』は…『今度こそ』…『アレン』を守ることです」
…そう…それが今の『私』の『使命』であり『存在意義』…そして…『唯一』の『贖罪』……
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「……彼は…いつもボーっと『何処か』を見て…そして…ポツポツと…『何か』…聞いたこともない…不思議な…『言葉』を呟いて…けれど最近…偶に…私達にも解る『言葉』を話すようになったんです…その時に…一番最初に彼が…聞き取れたのが…『アレン』でした…私達…彼の名前が解らなくて…でもこのままじゃ不便だったから…だから…そう呼んだらどうかって…」
…『彼』との『再会』により…『私』は自身の『罪』を思い知らされ打ちひしがれながらも…『人間』に対して強い『嫉妬』を抱きました。
そんな『私』の内心も知らぬまま…『彼女』はそう言いました…
…狂おしいまでの嫉妬心…けれど『彼女』や『村人達』に『私』は『感謝』もした…
…目の前の少女は…『彼』を助け看病し…短いながらも『彼』を支え僅かであろうが『彼』を癒した…そして『彼』は『彼女』や『村人達』にとても感謝し…取り分け…『彼女』が『自分』を呼ぶ…それを気に入っていた…
…その『想い』もまた流れ込んできて…全ては『私』の『罪』が招いた事…
……嗚呼…嗚呼…ならば『私』は…少なくとも…『この村』の『人々』に対してだけは『負の感情』を抱いてはならないのだ…
…そんな『資格』はないのだ。と…そう思った…
―続く―