…レロに様子を見に行って貰った『子供達』…恐らくもうそろそろ目覚めている頃でしょウ…v…
「…あの子達にも…そろそろ『真実(ほんとう)』のことを…教えて上げないといけませんネェ…v…」
…喩え『真実(それ)』が…どんなに重く悲しいものでも…
…それでも…
「…いつまでも隠しておく訳にもいきませんからネ…」
…そう…『アレン(この子)』を『守る』為にも…
少しでも『アレン』を慰めようと…我輩は…眠る『アレン』の頬を優しく撫でた…
―『ノア』の『望み』―
―4―
大きなベッドの上で『眠る』…『アレン』の『器』…その頬を涙が伝う…
現在(いま)『アレン』は…『アレン』の『心』は…『此処』にはいない…
…それ程…離れ難かったのですカ?v『アレン』…?v…
―『アレン』の頭を…頬を…撫でながら…
…『夢』の『扉』を開くほドv…『心』を実体化させるほドv…
―我輩は思う…
…『方舟』の『転送(ダウンロード)』まで停止させテv…
―『アレン』のやったことを…
…そうまでして…あのエクソシスト達を…そして『方舟』にいるかどうかも怪しいクロスを…救いたかったのですカ?v…
―『アレン』の想いを…
…何故『お前』は『それほどまで』に『人間』に『肩入れ』するのですカ?v…
それらを思い…『心』の中で問う…
その『答え』は…もう『何度』も問うたから知ってはいる…
…デモv…我輩にはどうしても解らないのでスv…『アレン』v…
ゆっくりと…我輩は両の目蓋を閉じる…
…『お前』が『もう一度』…『人間』を…信じる気になった…その『理由(わけ)』ガv…
閉じた『瞳』に映るのは…十字の墓標の前で蹲って泣く『アレン』の『姿』…
「…『人間』なんかに『また』肩入れしたりするかラ…」
…だかラ…
「…こんなに苦しむことになるのですヨ…アレン…」
…『アレン(おまえ)』は…覚えていない…筈なのニッ…
「…『あの時』…『全部』…封じた筈なのニ…」
…なのニッ…
…結局『アレン』は苦しんでいる…『あの時』と『同じ』ようニ…
…これでは『本当』に…
「…『あの時』と『同じ』でス…」
『あの時』の『記憶』を『お前』は自ら『封印』し…『眠り』についた…なのに…
『アレン(おまえ)』を『悪魔』だの『化け物』だのと罵った『あの愚かな人間共』…
…『あいつら』の所為でしょうカ?v…
…『アレン(おまえ)』が…いま…こんなに苦しんでいるのは…
…それとも…
『記憶』は封じる事が出来ても…『心』の傷までは…その『痛み』までは…
…忘れることが出来なかったのですカ?v…
…『アレン』v…早くあんな奴ら見限ってしまいなさイv…
…再び裏切られることに脅えるくらいなラv…
…我輩には…聴こえているのでスv…『アレン(おまえ)』のその慟哭ガv…
…こんなことなラ…
「…やはり…『あの時』…終わらせてしまえば良かったのでス…v…」
…こんな『世界』…
「…でも…『あの時』…『お前』が見付けた最後の…『希望』を…『それ』を求めて『方舟』を去った『お前』を我輩は止められなかった…」
それほどに…裏切られて傷ついて…『絶望』していた『お前』は痛々しかった…
『希望』を見出した『お前』を…止めることが出来ない程…
だから我輩はひとまず…『お前』が再び目覚める時まで…待つことにした…
「…だから『アレン』…我輩はもう待ちませんヨ…『お前』はもう…目覚めているのですかラ…」
…そう…喩え…『クラウン』の『覚醒』がまだだとしても…
『もう待つつもりはない』と…我輩は眠る『アレン』を見つめながら…そう言った…
―続く―