―ドタバタドタバタ…
聞こえてくる騒々しい音…
―ドタバタドタバタ…
少しずつ…近付いて来る複数の足音…
「…まったく…」
―フウ…と千年公が嘆息し…
「…しょうがない子達ですネェ…v…」
そう言って穏やかに微笑み…
「…よっぽどあなたに会えるのが嬉しいのですネェ…v…」
アレンの頬を優しく撫でた…
―『ノア』の『望み』―
―5―
―ドタバタドタバタ…
―バタンッ!
『千年公!『ノアの王子』が見付かったってっ!!』
「騒々しいですヨv皆サンv」
騒々しい音を起てて『部屋』に入って来たノア達に千年伯爵が渋い顔でそう言う。
「…まったく…ここは『クラウンの間』なのですヨ?vもう少し気を付けて下さイv」
『…はい…』
ティキ・スキン・ジャスデロ・デビットの4人が異口同音に謝る…
「…だから言ったレロ…」
その様子にポツリとレロが呟くと…
「レロv止めきれなかったあなたにも責任はありますヨv」
伯爵はレロにもそう注意をする。
「…ヒッ!伯爵タマごめんなさいレロッ!」
伯爵の言葉に途端にレロが震え上がる…
―フウ…
「…まあ良いでしょウv…『いま』の『この子』はこの程度で起きはしませんし…それに…折角『この子』が戻ってきた目出度い日ですからネv大目に見ましょウv」
嘆息を吐いた後…伯爵は穏やかな笑みを浮かべベッドの上で眠るアレンに手を伸ばす…
―大きなベッドの上で眠るのは…『白髪の少年』…
―!!!?
『アッ!アレン・ウォーカー!?』
…その少年の姿に…ジャスデロとデビットが大声を上げ…
「…なんで…エクソシストがここに…」
…スキンは目を丸くし…
「…少年…」
ティキは瞠目する…
―クスクスクスv
そしてそんな彼等に千年伯爵は笑い…
「…千年公…まさか…少年がノアだって言うのは…」
笑う伯爵にティキが問う…
「…え?」
「ティキ…お前いまなんて…」
「どう言うことだ?ティキ」
ティキの言葉に怪訝な顔をする三人を余所に…
「ティキぽんvティキぽんには少しだけ話していましたネv」
そう言って伯爵がティキの方を向き…
「そうでスv『この子』が『ノアの王子』v我輩の大切な大切な片割れ『アレン・クラウン・ノア』でスv」
頷いて…再び視線をアレンに戻し…愛しげに頬を撫でながらそう言った…
―続く―