『覚醒』した『ノア』が『アレン・ウォーカー』であるとしたら…考えなければいけない『事実』がある。

 ―『それ』は『奏者ノ資格』…

 …『14番目(あの男)』が…『ノア』であると言うことに気付かず『資格』を渡したとは考え難い…

 …しかし…『ノア』に『資格』を渡すというのは有り得ない…

 …だとすれば……
 そこまで考えて…

 …!…まさか!?…
 『ある考え』に至り…我輩はニィと嗤った…


 
―もしもあの時…(ケース1)
    『千年伯爵とロードがいたら?』
                 ―6―
 


 ―ニィ…
 「……?…千年公…?…」
 笑みを浮かべた我輩にロードが不思議そうに問い掛ける。
 「…ロードv…『彼』が…『何番目』か解りますか?」
 不思議そうに我輩を振り仰ぐロードに構わず、我輩は逆にそう問う。
 「…?えっ…?…ううん…?…分かんない…こんなのはじめ……あっ…」
 我輩の問いに…不思議そうに瞬きし…左右に首を振って言い掛けたロードが『何か』に気が付き声を上げ…
 「…初めてじゃ…な…い…」
 震える声で…そう言い…
 「…けっ!…けど千年公っ!?『彼』の『気配』だってもう僕らは知ってるんだよっ!?もし『彼』なら分かんないわけないよっ!!」
 そして動揺も露わにそう言う。
 「…そうですね…確かに…けれど『14番目(あの男)』が…我輩達を裏切ったあの男が…『ノア』に『資格』を譲るとは思えません。まして『イノセンス』まで取り憑いている。『その事実(こと)』も合わせて考えれば…あそこにいる『彼』は『13人』の内の『誰』でもない『それ以外』でしょう」
 頷いて思い至った『可能性』を告げた…
 
                                  ―続く―