―その風は不可思議な風だった…

 玉鼎の周りをフワリと取り囲む様に…穏やかに吹いていた…
 …まるでその風に意志があるかの様に…

 …その様は明らかに自然の風の動きでは無かった…


 
幼き迷い子 ―11―


 「…なんだ?この風は?」
 己の周りを取り囲み、包み込む様にしかし穏やかに吹くその風の流れに目を遣り玉鼎は不思議そうに呟きつつも油断無く辺りを警戒する。
 どう見ても自然に発生したものとは思えぬその風の様子に、玉鼎は何者かの意志が介在していると感じ取っていた…
 …しかしそれが解っていても、玉鼎にはこの風を何者がどんな意志で、どんな目的でおこしているのかまでは解らず、穏やかに吹くその風に包まれた状態で、ただ警戒し続けるしか術は無かった…

                             ―続く―
 
 ―あとがき―
 お久し振りです、RINです。
 こんにちは道行マリル様、遅くなって申し訳ありません…
 …それなのに…随分遅れたというのに今回もまた短いです…済みません<(_ _)>
 …ともあれ…『幼き迷い子』第11話何とか書き上がりましたのでお送り致したく思います。
 …次回は少し早めにお送り出来ると思います。

 ―それではまたの機会に―RIN―