「…元帥?…じゃあクロス元帥もそっちにいるのか?」
 「…うん…そう言う事みたい…」
 リーバーのその問いにリナリーは頷き…

 「…だから『向こう』は平気だし、アレンくんもラビも元帥もきっとすぐに来てくれるわ」
 にっこり笑ってそう言った…


 
―『終焉(終わり)』の『言葉』―
                ―3―
  


 「…そうかっ…」
 リナリーの『言葉』にリーバーはホッとしてそう呟くと、直ぐにキッと表情を引き締めインカムのマイクを口元へ寄せる。
 「聞こえたかっ!みんなっ!いまっ…リナリーとブックマンが戻ってきたっ…アレンとラビは少し遅れるそうだが…クロス元帥も一緒だそうだっ!」
 リーバーはインカムのマイクにそう叫ぶとブックマンとリナリーを振り返り…
 「…ブックマン、リナリー…いま…以前から開いてる3番4番のゲートと今回アレンが新しく開けた各ゲートのある部屋に『結界装置(タリズマン)』で『結界』を張っています。そしてエクソシスト達が戦っている間に、探索部隊(ファインダー)達がタリズマンでエクソシスト達を補助(サポート)しつつ非戦闘員達を各支部へと避難させている途中です。『3番ゲートの間(此処)』には実際まだ敵は来てませんし『結界装置(タリズマン)』で『結界』も張ってます。オレらは大丈夫ですから二人は他のみんなの所に向かって下さい」
 真剣な表情でそう言った。
 「解ったすぐに向かおう。」
 リーバーの『言葉』にそうブックマンは頷く。
 「……?…」
 そして『戦場』となっている『室外(そと)』へと向かおうして足を止め振り返る。
 「…リナ嬢…?…」
 振り返ったブックマンの視線の先には…立ち止まり暗い表情(かお)で俯いたリナリーがいて…途中で立ち止まったリナリーのその様子を怪訝に思っての事だった。

                                       ―続く―