「……ユウ、お前は親友だけど、例え親友でもアレンだけは譲れないさ」

「誰が親友だ。てめぇなんか親友どころか友達でもねぇよ」

うっ!いきなり先制攻撃(?)を喰らったさ…!さすがユウ…!!伊達に俺より長くエクソシストをやってるだけあるさね…。(←関係無い)

でも、ここで圧されてたら駄目さ!俺はゆっくりと武器である槌を構えた。

「負けても恨むなさ、ユウ!」

「ハッ!それはこっちの台詞だ、馬鹿兎が!モヤシは絶対俺が貰う」(※あくまで告白権を賭けた決闘です)

ユウも武器である六幻を構えた。一気に緊迫した空気が辺りを包む。

「行くぜ…!!」

「何処からでも掛かってきやがれ!!」

じりじりと間合いを詰める。そして、俺達は同時に地を蹴った。

周りからは歓声が上がったが、俺は目の前の敵(ユウ)しか見ていなかった。それはユウも同じだと思う。

ユウのことは嫌いじゃねぇけど、これも愛しいアレンを手に入れる為さ!(※繰り返しますが、あくまで告白権を賭けた決闘です)悪く思うなよ!

俺は振り下ろされた六幻を受け止める為に、槌を前に出した。

と、その時だった。

「あっ、いたいた!神田ぁ〜、ラビぃ〜!!」

「「!!」」

その場の空気を一気にぶち壊すような、のほほんとした声が聞こえてきて、俺達は互いの武器が触れるか触れないかのところで寸止めした。

「こんなところで何してるんですか?」

愛くるしい笑顔を浮かべながら俺達に駆け寄ってきたのは、決闘の原因となっている張本人・アレンだった。