青龍の夢―T―

 ―天に戦あり、其は雷神の怒りに端を発するものなり―
 
 【万なんでも引き受けます―ギルド―】
 ―封神連合とギルドとアカデミーについて―
 封神連合直営の人材派遣・育成・斡旋・仲介・研究機関、約100年前、様々な人種民族がすむ、この封神大陸では些細な諍いから戦乱が絶えず、それに耐えかねた、各国の元首達が周辺諸国に呼びかけ同盟を結び、戦乱の終結や事後処理その他トラブルに対応すべく創設されたものであり、約50年後、戦争を終結、大陸諸国の元首達は封神連合を発足し、現在、連合の直下の下、ギルドとアカデミーは運営されている(ちなみに運営構成員の殆どが崑崙国出身の仙道である)
 ここは崑崙国、玉泉山の麓の街である、雑貨屋の張り紙を見て一人の少女が呟いた、彼女はどうやら旅人のようだった。
 「これだわ…」
 そのままカウンターに行く、何故かカウンターには女性客が集まっている。
 「すみません、あの張り紙にあるギルドって何処にあるんですか?」
 蒼い髪の店員に少女が問う。
 「お嬢さん、ギルドには何の用事だい?依頼だったらここでも受け付けるよ」
 「人捜しもお願いできるんでしょうか?行方生死共に不明なのですが?」
 「勿論ですよ、それではこれに必要事項を書き込んで下さい」
 (一分経過)
 「出来ました」
 「はい、確かにお受けいたしました」
 「お願いします」
 そう言って出ていく少女を見て蒼い髪の店員は小さく呟いた。
 「なんかあの子どこかであったような……」
 その言葉に女性客が騒ぎ出す。
 「えーなんですかー、あの子楊ゼン様のお知り合いなんですか?」
 そう騒ぐ女性客に楊ゼンは笑いながら否定し、少女の依頼を確認した。
 《ギルド―依頼申請書―》
 依頼内容:人捜し(生死不明)70年前の戦争で生き別れになったという曾祖母の兄の捜索を依頼します。名前(呂望)年齢(82歳)出身地(羌王国)依頼者(呂邑姜)連絡先(羌王国・姜家呂氏)備考(旅行中)
 「あれ、もしかしてあの子羌王国の…どうしてこんな所に…師匠に報告した方がいいかな…」
 呟いて、暫し考え、そして隣の部屋に行く…
 「どうかしましたか?楊ゼンさん」
 隣の部屋は宿屋と飯屋(昼)兼酒場(夜)のカウンターに通じている、この店はギルドの支部の一階にあるもので、ギルドが運営している、大きな街には大概あり、常時会員が数人詰めている。
 「済まないけど急用ができたんだ。上に言って替わりにきて貰うから、それまで店番を頼むよ」
 そう宿屋の店番役の少年に言うと楊ゼンは二階に向かった。            ―つづく―
 
 あとがきと設定:ご免なさい、太公望出せませんでした、次回に期待!でも出番間に合うかな〜依頼人の邑姜ちゃんが太公望と会うのはまだまだ先です。(すれちがうぐらいはあるかな〜)
 舞台は戦乱と盗賊・人狩り・左道(邪悪な妖術師の類)妖・魑魅魍魎が跋扈する混沌とした世界です、ギルドの構成員は崑崙・周・殷・金鰲です。(人数順?)会員っていうのはギルドに登録して仕事や人材の斡旋や派遣をして貰っている人です、アカデミーは付属校付きの大学と同じです、アカデミーに所属しているからってギルドに所属する必要も登録する必要もないです、逆もです(ただそのほうが便利なのでそうしてる人が多くよくセットで考えられる、実際協力関係にはあるが…運営と上層部構成員の所属が重なっているため)ただしアカデミー奨学生は別(元々ギルドとアカデミーの創設目的が難民や戦災孤児への対応のためだったから…そのなごり…)
 暫くはあとがきに設定を書くことになると思います。