「…最初に会った時ニv…『あの男』を殺した『あの時』に気付けていたらこんなことにはならなかったのでしょうガ…我輩は気付けませんでしタv…その為に『あの子』をクロスに連れて行かれてしまったのでスv…」
…そう…『あの時』気付けていたならと…やはりそのことは悔やまれる…
そう思いながら我輩は言った…
―白き『ノア』―
―3―
「…?…どういうことですの?千年公?『あの男』とは?それにクロスとはもしや『14番』が通じていたと言うエクソシスト元帥ではありませんの?」
「…エエ…そのクロスでスv…『あの男』…『14番』がクロスに『あの子』の『保護』を頼んだと言うのはある意味では『本当』だったのでスv」
我輩の言葉に疑問を露わに問うレディーアンナのその問いに我輩は頷いてそう告げる。
…そう…確かに『ある意味』では『本当』だったと言える…
『マナ・ウォーカー』の死後…クロス・マリアン…『あの男』が『アレン』を保護したこともだが…『アレン』の『素性』を調べ直した結果解ったこと…
それは『マナ・ウォーカー』と『出会う前』…その直前までいたと言う『孤児院』が『クロス・マリアン』縁の人物が経営に携わる『孤児院』で『教団』とも関わりがある『施設』だったと…新たに調べ直した結果…巧妙に隠されていたその『事実』が判ったのだ…
…つまり…『アレン』の『素性』…『存在』を隠す為に…『確かに一度はクロスに預けていた』のだ…
「…そんな…まさか…何故『あの男』はそんな愚かな真似をっ…」
「…本当に愚かしい限りでスv…ですが『あの男』は『あの子』を守るには『それ』しかないと考えたのでしょウv」
「…いったい…なぜ…」
我輩の言葉に、理解できないと戸惑いの声を上げるレディーアンナに我輩も同感だと頷きながらも…『あの二人』が『それ』をしたのは『あの子』を守るためだったのだと告げると彼女は再び戸惑い混じりにそう問う…
その彼女の問いに…我輩は『部屋』を眺めやり…
「…我輩が1番最初に『あの子』と会ったのは…『14番目』の墓の前でしタ…v…」
『あの日』…『アレン・ウォーカー』と出会った…『あの日』の事を思い返しながらそう告げた…
―続く―