「…『14番』は『子供』を一人育てていましタv…『茶色の髪』に『銀灰色の瞳』の…何故か『左手』にだけ大きな『手袋』をした『子供』ヲ…v…」
その千年公の言葉に私は疑問を抱く…
…『その話』なら以前にも聞いていた。
―『14番目』が拾って育てていたと言う『エクソシスト』になったと言う『子供』の話…
…けれどなぜ…?…
そう疑問に思う。
なぜいま再びと……
―『行方知れず』の『あの子』の話をしている筈なのにと…
―白き『ノア』―
―5―
「…?…その子供の話でしたら以前に伺いましたわ…確かイノセンスの適合者で…その為に千年公がアクマにし損ねたとか…」
美しい眉宇を顰め…『彼女』はそう問う。
「…エエ…v…我輩はその『子供』を使って『14番』をアクマにし…その口から『あの子』の居場所を聞き出すつもりでいましタv…だから『14番』の墓の前で『絶望の闇』に包まれていたあの『子供』に『声』を掛けたのでス…v…」
『彼女』の問いに、我輩は頷き『かって既に話した』その『話』をし…
「……千年公…何故いまその話を…いえそれより…先程の言いようではまるで…」
我輩の『言葉』に…その言わんとする所に気付いたらしい『彼女』は…その美しい顔を困惑と戸惑いで一杯にしつつ震える声でそう言う…
『彼女』をそんな風に困惑させる事に…我輩は申し訳なく思いながら目を伏せて淡々と話す…
「…『あの子』は…『ノーブル』の『特徴』を持っていなかったのでスv…少なくとも我輩達に解る『特徴』ハ…v…そうイノセンスに魅入られて生まれてきたが故ニ…v…」
―その…自分にとってもあまりに信じ難い…驚くべき『真実』を…
―続く―