―『奇蹟のパテェシィエ』バレヌゥス=ティン…
 …その伝説が伝えるその能力とは…
 …彼の作る菓子(料理)には奇蹟が宿ると云う…
 …尤も何も考えずに作る時と、それを意図して作る時とでは…
 …宿る奇蹟の力…はまるで違う…らしいが…
 
 …兎に角彼の奇蹟の力が宿った菓子を食べた存在の身には奇蹟が起き…
 …その身を癒す効果を持つと云う…
 
 ―己が持ちし奇蹟の力を料理に付加する事によって更なるものへと増幅する…
 それが…当代の『赤の竜神の騎士』テミス=ルーン=インバース=ゼフィールの幼馴染みであり従兄弟でもあった神官・バレヌゥス=ティン=イズバース=ゼフィールの能力だった…


 
スレイヤーズのドキドキ!バレンタイン!=その1   


 「俺はあまり詳しく無いんだが…」
 そう前置いてゼルは話し始めた…
 …そしてその内容は…あたしにとっては予想通りのものだった…

 「…何しろ…聖者・バレン=ティンについてはレゾから昔ほんの少し聞かされた程度だからな…」
 ゼルガディスは僅かに俯き、複雑そうな様子でそう言った。
 「…レゾって、あの赤法師レゾの事ですか?でもどうして…」
 アメリアが不思議そうな表情でそう言い掛けた時だった…
 「なあリナ、聞いていいか?」
 ガウリイが、リナの袖を引き、神妙な表情でそう問い掛ける。
 「なっ!?何よ?言っとくけど話しの途中に変な事言ったらしばき倒すわよ!」
 妙に神妙なガウリイの様子にリナは奇妙に思いつつそう返す…
 「…イヤな…何か…さっきゼルが言った赤ナントカって奴…もしかして、前にお前が倒したシャブナントカって魔王に乗っ取られて…それからサイラーグで俺達に賞金懸けて街をメチャメチャにした奴が…確かそんな名前じゃなかったか?」
 首をひねり、一生懸命に思い出そうとしながら言うガウリイ…
 …その言葉にリナは震える手を懐に入れ…
 「…こっ!…こぉの!ドアホォー!そう言う事をサラッと言うんじゃないと何遍言ったら解るのよ!」
 そう言うや否や懐から取り出したスリッパでガウリイの頭をしばき倒し…
 …アメリア・メフィ・ミルガズィアの三人?は…
 『ナッ!リナ!(さん!)(という娘よ!)それは本当ですか!?(なんですの!?)(なのか!?)』
 驚いて、リナに詰め寄った…
 …但し…一人は瞳を輝かせ…
 …残りの二人?の内一人?は…冷や汗を流し…片方は真顔で…

 …そして残りの二人…両方の事件の当事者であったゼルガディスと…
 …サイラーグの事件の当事者であり…件の事件についてもゼルガディスより多少なりと話しを聞いていたシルフィールは…
 『なっ!ガウリイ(様)が!三年以上も前の事を憶えている(なんて!)だと!』
 …二人は驚愕してそう言い…
 「くそっ!今日はなんて不吉な日だ!やはり天変地異の前触れなのか!?」
 …ゼルガディスは絶望し、机を叩いて、そう嘆いた…

                             ―続く―




 ―あとがき―
 RIN:皆様どうもお久しぶりです、
     お待たせして申し訳ありませんでした、RINです<(_ _)>
  L様:ホントに!あんたって毎回懲りないわよね〜
     本来の長編連載の方を書いたのは…まあいいとして…
     でもだからって間があいてるわよね〜
     一体何してたのよ!
 RIN:アウ〜(T_T)
     体調が…ちょっと優れなくて寝込んでました…
     皆様申し訳ありません〜(T_T)
  L様:まったく!あんたホントに仕方ない奴よね!
     根性無いったらっ!
     部下Sと言い!あんたと言い!どうしてこう体の弱い奴ばっかりなのかしら?
     ちょっとスコップで撫でた位で、倒れてピクピクするし?
 RIN:エ…L様?撫でったって…あれは……
     (…ア…アノ〜…普通…もうあれはドツキとばすと言うのでは?
     …それに…貴女様にあんな目に遭わされて平気な存在って…
     …あんまりいない様な…まあ…
     …螺旋あたりなら余裕で対応しそうだけど…でもまあ…
     …それを言ったら…あいつも普通じゃないし…ハハ…ハ…)
  L様:ナ〜ニ?何か文句あるの?
 RIN:イイイイイエ!ありません!
  L様:あら?そう?でも何か言いかけて無かった?
 RIN:え!?アノ!?それは…何時の事かちょっと考えてただけですよ!!
     …ハハハ…(…嘘は言ってません〜(T_T))
  L様:…そう…ところで…RIN…
     何だか最近あんた本文の内容がよく脱線してるわよね?
 RIN:ウウ…そうです…(…ああ…何かイヤな予感が…)
  L様:…それとよく予告を破ってるわよね?
 RIN:ああ…確かに…そんな事になっちゃってますね…
     と言うわけで…皆様いつもいつも申し訳ありませんです<(_ _)>
     それと今回もまたも駄文をお読み下さりどうも有り難うございましたm(_ _)m
     それではRINは逃げますので!
     ―それだけ言って一礼逃げようとするRIN…
     ―が!そのRINの襟を掴んでL様が逃亡を阻止!
  L様:んっんっんっ!RINあんた何処に逃げようって言うの?
     まだ話しは終わってないでしょうv
     ―サアーと顔色が変わるRIN…
  L様:…でもまあ…あんたがどうしても!
     此処にいたくないって言うんなら…考えなくても無いんだけど?
     (この上なく美しく不吉な笑みを浮かべるL様…ウウコワイです…)
 RIN:え゛!?あの!?L様!?それって!?
  L様:そうよ!それがいいわvそれじゃあ早速場所を変えましょv
 RIN:イ…イヤー!!!(大泣き!!)
  L様:泣いたってダメよ!準備は出来てるんだから!
     螺旋も待ってるから早く行くわよ♪
 RIN:い!そんな不吉なトコ行きたくナーイ!!
  L様:ダァメv今日は逃がさないv
     それでは皆様本当に有り難うございましたm(_ _)m

     ―そうしてL様は泣き喚くRINの首根っこを引き掴んで何処かへと消えた…

                             ―幕―

 ―それではまたの機会に―RIN―