…なんで?…

 …なんで?なんで?なんで?…

 …なんでっ!…あの万年中忍ばっかりっ!…

 …ずるい!…
 
 …ずるいよ!…

 「ズル…」
 …『ズルイッ!!』…ホントはそう叫ぼうとしていた…
 …でも…

 ―我慢しきれなくなったオレの叫びは…
 …声は…
 …頬を掠める様に、凄い勢いで飛んできた『何か』によって封じられた…
 …『何か』…ナルトのクナイ…
 …声が…出ない…
 …なんで?…ナルト?…なんでオレはダメなの?…

 …なんでオレには…

 …………………なの?…

 …ねえ?…ナルト…どうして?…


 ―…オレだって…ズットおまえを…思っていたのに…
 
 

 
虎の穴―11―


 ―「日向宗家…何故それ程までにヒナタにきつくあたられるのですか」―

 …私が『いつき』という家の名を聞き知ったのは…ヒナタのコトで日向宗家を訪れた時だった…
 
 …どういう家なのか具体的には知らない…それほど有名な家ではないから…
 …だが…何故か…日向宗家は…その家を気にしているということらしい…

 ―「…あのひとは…たぶん…気にしているのでしょう…ただ…不器用なヒトだから…それをうまく表せないだけ…」―

 …そう…あの日…ヒナタの母親でもある奥方はそう言って…淡く微笑んだ… 

 
 ―…でもまさか…
 …こんな形で…再びその名を聞くことになるなんて…

 …思っていなかった…

                                  ―続く―

 ―あとがき―
 こんにちは、お久し振りです、RINですm(_ _)m
 浜口篤子様、第11話なんとか予定通りに書き上げることが出来ました。
 …今回は冒頭の方が本文より長いです……
 
                       ―それではまたの機会に―RIN― 

 ―現在メールが書ける状況で無い為、未だメールでの発送は控えさせて頂いております<(_ _)>