―…ポーン…
「…お待たせしました、いつきシラセ中忍・ロック・リー下忍・秋道チョウジ下忍、検査室119号室へお入り下さい」
ネジが待合室を出ていったのをナルトが見送るとほぼ同時に、そうアナウンスが流れる…
…するとすぐに…
「わっ!呼んでいます!行かないと!!」
「…はやく終わると良いなー…」
…よく知った二つの声が…それぞれ人混みから聞こえる…
…尤も人混みと言っても、はじめに比べれば随分人数は減っていた…
…だから二人がナルトに気付くのもすぐだった…
虎の穴―26―
「あっ!ナルト君!おはようございますっ!」
「あっ!ナルト、おはよう、ナルトも来てたの?」
「おはようってば!チョウジ!ゲジマユ!ゲジマユ!さっきネジに会ったてばよ!」
「えっ?ネジも来てるんですか?」
「さっき呼ばれたってば!そう言えばチョウジとゲジマユもさっき呼ばれたってばよね?」
「うん、だからこれから行くとこ…」
―…ポーン…
「お待たせしました、いつきナリト特別上忍、うずまきナルト下忍、検査室10001号室へお入り下さい」
…微かに緊張の色の混じる、必死に平静を保とうとする様子の伺えるそのアナウンスが終わると、待合室に残っている忍達の間に僅かに動揺が走る…
『あっ!』
「ナルト君のことも呼びましたね?」
「うん」
「そんじゃあ行こうってばよっ!」
そうして三人は一緒に待合室の出口へ向かう…
…三人が出ていくと…扉へと一気に視線が集中した…
―続く―
―あとがき―
お久し振りです、RINです。
2月中に書き上げてUPするつもりでしたが、済みません間に合いませんでした…ウゥ…
…ダメダメですね…申し訳ありません…
それでは浜口篤子様、取り敢えずなんとか書き上げました『虎の穴』第26話です、遅くなりましたが、お納め下さい。
そして次回ですが、次回からは25話冒頭の続きに話が戻り、物語が大きく動き出すことになると思います。
―それではまたの機会に―RIN―