…ネジはリーと共に待合い室へと向かう…
…ネジは検査が終わった時に言われていた…
「待合室で待つように」と…
…なんでもそれが五代目の指示らしく…
…聞けばリーも同様の指示を受けたと言うことだった…
…どういうことだろうと二人は話しながら、待合い室へと向かった…
虎の穴―28―
―検査が終わった時に言われた…
「待合い室で待っているようにと」
…火影様からの伝言だと言われた…
…何を待つのか解らなかったから聞いてみたら…
「…さて…それは『待っていれば解る』とのことだ…これ以上は私には答えられないよ」
…その答えからは…僕には結局何も解らなくて…
…シカマルがいたらなーと思いながら…
…待合室で…返して貰ったお菓子を食べながら一人ポツンと待っているとどこからかバタバタと騒がしい足音と、聞き覚えのある怒鳴り声が微かに聞こえた…
「だから!早く言いなさいって言ってるでしょう!!」
走りながらサクラはナルトに怒鳴る!
「ごっごめんってばっ!サクラちゃん!でもサクラちゃんが…」
ナルトが言い訳するように言おうとした言葉は最後まで聞かない!
遅れた時の師の怒りを考えて、サクラはもう正直この時パニックに陥りかけていた…
…なにせ最近師事したばかりとはいえ…それでも十分過ぎる程にサクラは師である綱手の怖ろしさ知っていたからだった…
…だからこそ…ナルトののんきさに怒りを覚えずにはいられず…
…ナルトの…ある意味確かにその通りなのだろう言葉も聞く気にもなれず…
「なぁに?なにか文句あるの?」
…ナルトの『その言葉』を…(…聞いたら認めてしまいそうで…)…聞く気はない(聞きたくない)とばかりにっこり笑顔で言わせないと、言外に強く主張する。
「いいいいいいやないってばよ?うん!あー兎に角ケンサするとこのマチアイ室にみんないるはずだってばよ!」
するとナルトはやはりなんだかんだ言ってすぐに解ったのか全力で首を左右に振り、誤魔化す様に『だからマチアイ室に行くってばよ』と言った。
…しかしサクラはナルトの言葉に『また』聞き捨てならない部分があったことに気付き…
「?みんなって?リーさんとネジさんだけじゃないの?」
どういうことかと問い掛ける…
…するとナルトは恐る恐るといった感じで…
「…えーっと…た…たしか…綱手ばあちゃんがケンサの終わる時間によってはチョウジも一緒になるって…言ってたってばよ…」
…そう言った…
…その言葉に…サクラは再びナルトを怒鳴り…
「もう!あんたはー!」
「ごめんってばよー!」
…ナルトもまた謝った…
―続く―
―あとがき―
こんにちは、RINです。
『虎の穴』第28話 書き上がりました、今回もなんとかそんなにお待たせせずに済み良かったなと思っております。
それでは浜口篤子様『虎の穴』第28話どうぞお納め下さい。
そして申し訳ありません、またしても予告通りに書けませんでした。
話の切れの良いところで切ったら、合流するところまでいきませんでした…
…どうか次回までお待ち下さい。
…出来るだけ早めに書き上げたいと思っておりますので…
―それではまたの機会に―RIN―