…目の前にいるのは…確かにカカシのトコロのうずまき…
…見間違いなんかじゃない…あの子のことは良く知ってる…
…いつ頃からか…あの子の事が気になる様になっていたから…
…切っ掛けは…たぶんヒナタ…
…ヒナタの視線の先にいつもいたから…
…ヒナタがいつも追い駆けていたから…
…元々色々な意味で目立つ子ではあったから…
…昔はただその名前と容姿を知っているというだけだったけれど…
…いつの間にか…あの子の事が気になる様になっていた…
…8班(うち)の子達と同じ位に…
…輝く金色の髪…空を思わせる蒼い瞳…
…太陽の様に明るくて真っ直ぐな…
…人の心を惹き付ける子…
…だからこそ…忍には向いていないと思っていた…
…そんなあの子が…暗部の中でも凄腕と噂の…
…あの『ツイナ』だなんて…
…だとしたら…うずまきは演技をして…
…それじゃあ…ヒナタは…ヒナタの想いは…
………
……うずまき……
………
……総てが演技だったわけじゃないんだろう?…
…私の願望も入っているかも知れないけれど…
…私には…とてもそうだとは思えないよ…
虎の穴―8―
「…ナルト…おまえ…」
…確かに目の前にいるのはナルトだ…
…暗部装束を纏い…雰囲気や…立ち居振る舞いもまるで違う…
…だけど…俺は目の前にいるのはナルトだと確信していた。
…ずっとあの子を見てきたから…
…一途で、一生懸命で、負けず嫌いで…不器用な…寂しがり屋の孤独な少年(ナルト)…
…誰にも見て貰えない孤独を癒す為…少しでも人目を惹こうと…
…イタズラばかりしていた子供…
…自分に似ていると思った子供…
…あの総てが偽りであったとは…思わない…思えない…
…何よりも…本当は…思いたくない…
…ナルトが…たとえ暗部だとしても…
…あの子の真実が…俺が思う以上に重いモノだとしても…
…きっと…本当に大切なトコロに嘘はないだろうから…
…俺が…あの子に見つけた真実だけは…
…本当だろうから…
…だから…あいつは俺の自慢の生徒だ…
…だけど…いや…だからこそ…どうしても…気になるコトがある…
…問わずにはいられないコトが…
…いや…だけど…その前に…
「…いや…」
…何より大事なコトがあった…
「…ナルト…」
…言わないといけない…
「…ゴメンナ…」
…大切な言葉が…
「…でもな…先生少し怒ってるんだぞ…もうちょっと信じてくれてもいいんじゃないか?…まあ…教えてくれたわけだから許してやるが……後でゆっくり飯でも食いながら話をしような…話せることだけでいいから…」
……
「…イルカ…センセイ…」
…有り難う…
―続く―
―あとがき―
お久し振りです、RINです<(_ _)>
最近あまり更新が出来ず皆様方には申し訳なく思っておりましたが、なんとかこの『虎の穴』の第8話だけは、遅くはなりましたが、それでも予定の四月中には、なんとか間に合わせることが出来ました。
皆様本当に申し訳ありませんでした<(_ _)>
リク小説のあとがきなので、少々心苦しいのですが、この場を借りてお詫びさせて頂きたく思います。
そして浜口篤子様、お待たせしてしまい申し訳ありませんでした<(_ _)>
少々遅くなってしまいましたが、なんとか第8話を四月中に書き上げることが出来ました。
―次回は今回冒頭に引き続き紅先生になると思います。
―それではまたの機会に―RIN―
―現在メールが書ける状況で無い為、未だメールでの発送は控えさせて頂いております<(_ _)>