『オギャー!オギャー!オギャー…』
英国郊外の…瀟洒な館に赤子の産声が上がった『その夜』…
―『その館』に上がったのは…『歓喜』の『声』では無かった…
―『誕生(はじまり)』の『瞬間(とき)』―
―序―
「イヤー!!殺してっ!誰かっ!その子を殺してっ!!」
…待望の我が子の誕生。その筈だった。
―『母親』となった『彼女』にも…
…そして…
当然『父親』にも…
しかし『息子』が生まれたその『瞬間』から『彼女』は壊れた。
…否…当時気付けなかっただけで…もっと以前(マエ)から…
…恐らく訪れていたのだろう…その『崩壊』は…
…何故なら『壊れたモノ』は『彼女』だけではなかったから…
―続く―