―「少年は『アレン・ウォーカー』か?」―
 そうして『アレン・ウォーカー』は『イノセンス』を壊され…そして…殺された…
 
 『イノセンス』を壊され…『アレン』が悲痛な声を上げた…ほぼ同じ頃…
 …遠く…英国の地で…
 …一人の『少女』が…涙を流した…


 
―聖母の目覚め―
        ―序―
 


 ―ツゥー…
 「…えっ…?…な…に…?これ…?…涙…?…なんで…?…」
 …知らない間に…涙が出ていた…
 …胸が締め付けられる…どうして…?…
 …白髪に銀灰色の瞳の『少女』が…訳も分からぬままに…ただ泣いた…
 
 …そして…それが始まりだった…

 …『少女』はその後…奇妙な『夢』を見たり…不思議な『感覚』を感じるようになった…
 …自分と同じ顔の…片腕の無い『少年』の『夢』や…酷く懐かしい…会ったことも無い筈の人達の『夢』…
 …それが…何日も何日も続き…

 …そうして…ある日…

 …『少女』はこれまでになく強力に『少年』の『気配』を感じ…

 …そして…思い出した… 

                                            ―続く―

  


                             《  ・  ・  ・  〜以下続  》