…一緒に方舟から出ると…アレンくんは言ってくれた…

 …実際…いま一緒にいる…

 …でも…それでも…不安で…恐くて…たまらない…


 運命の分岐(わかれみち)
           ―第3章―
              ―序―


 …戻ってきてからのアレンくんは…いつもと変わらなかった…

 …まるで…あれが…嘘だった様に…

 …ラビや神田と…普段と変わらず、騒いで…

 …まるであれは…私が見た…質の悪い『悪夢』なんじゃないかって…そう思える程…

 …でも…あれは夢なんかじゃない…夢だったらどんなにいいか…

 …そう思って…

 …アレンくんの腕にギュッとしがみつく…

 …離れたら…放したら…『また』…

 …『闇』がアレンくんを連れて行ってしまうんじゃないかって…

 …どうしようもなくこわくて…

 …だから…元帥の言葉を聞いて…ほんの少しだけ…安心した…

                                            ―続く―


             ― 『第1話』 『第2話』 『第3話』 『第4話』 『第5話』 ―